行政書士とは


■行政書士の法廷業務


行政書士とは、行政書士法に基づく国家資格者です。


行政書士は、法律を専門とする国家資格者の中で、社会全般の領域で

幅広い業務範囲を持ち、国民生活に密着した法務サービスを提供しています。


行政書士の法定業務を大別すると、下記の3つの業務に分類できます。


  • 官公署に提出する書類の作成とその代理、相談業務

  • 権利義務に関する書類の作成とその代理、相談業務

  • 事実証明に関する書類の作成とその代理、相談業務



また、日本行政書士会連合会が実施する研修の課程を修了し、考査試験に合格した

行政書士は、特定行政書士として、下記の業務を行うことができます。

  • 許認可等に関する審査請求手続の書類の作成とその代理、相談業務

  • 許認可等に関する再調査請求手続の書類の作成とその代理、相談業務

  • 許認可等に関する再審査請求等の手続の書類の作成とその代理、相談業務



なお、上記の業務の大半は、行政書士の独占業務となっておりますので、

行政書士登録をしていない者が、上記の業務に関して、他人の依頼を受け

報酬を得て行うと、行政書士法違反となります。


■官公署に提出する書類の作成とその代理、相談業務


各省庁、都道府県、市区町村、警察署等の官公署での手続きの際に提出する

書類とは、下記のような各種許認可申請書が該当します。

書類名称 具体例
○○○許可申請書 予報業務許可申請書
○○○免許申請書 宅地建物取引業免許申請書
○○○登録申請書 第一種動物取扱業登録申請書
○○○認可申請書 工場設置認可申請書
○○○認証申請書 自動車分解整備事業認証申請書
○○○承認申請書 土地利用承認申請書
○○○確認申請書 鉄道事業車両確認申請書
○○○認定申請書 公益認定申請書
○○○指定申請書 指定給水装置工事事業者指定申請書
○○○検査申請書 輸出検査申請書
○○○免除申請書 NHK受信料免除申請書
○○○給付申請書 すまい給付金申請書
○○○交付申請書 意見書交付申請書



許認可とは、行政機関が、国民生活の保全などを目的に行う規制行為です。


総務省の調査によると、上記に掲げたような国の許認可等の総数は平成21年3月31日

現在で、13,869件となっています。


この許認可等の大半を、行政書士が取扱えます。


例えば、コインパーキングなどに違法に放置している自動車の所有者を調査する

際にも、行政機関に対して各種の手続きが必要になりますので、日常生活や事業活動

の中で、何か困ったことがある際に活用できるのが、行政書士だと思ってください。


よって、個人や企業などの事業者の皆様は、官公署にて、何らかの手続きが必要に

なった場合は、行政書士に手続き業務を依頼することができるわけです。


どのような手続きがあるのか気になる方は、「営業許可申請代行」の頁を御覧ください。


なお、弁護士法、司法書士法、税理士法、社会保険労務士法、弁理士法、海事代理士法、

土地家屋調査士法等において制限されているものについては、行政書士は、業務を

行うことができません。


■権利義務に関する書類の作成とその代理、相談業務


権利義務に関する書類とは、何らかの書類を作成することで、

権利や義務が発生する書類のことです。


身近な権利義務に関する書類には、遺産分割協議書、賃貸借契約書、

内容証明、告訴状、告発状、定款などがあります。


例えば、ご両親などの親族が亡くなった時に、故人の預金口座凍結解除の

手続きをするためには、必ず遺産分割協議書が必要になりますので、そのような時に、

行政書士をご利用いただくことができます。


また、民法における契約の種類は13種類ありますが、その契約の種類を

グループ化すると次のように分類することができます。

  • 移転型(贈与、売買、交換) 

  • 利用型(消費貸借、使用貸借、賃貸借) 

  • 労務型(雇用、請負、委任、寄託) 

  • 特殊型(組合、終身定期金、和解) 



上記の各グループを見ると、どのようなケースの時に、どんな契約が必要に

なるのかが御理解頂けることでしょう。


しかし、契約書は、作成すればよいというものではなく、法的効力を備えて

いなければ、作成した意味がありません。


そのような、法的効力を備えた契約書が必要な際は、行政書士に作成を依頼

することが可能です。


■事実証明に関する書類の作成とその代理、相談業務


事実証明に関する書類とは、社会的に何らかの証明を要する事実について、

証明するために作成する文書のことです。


証明というと、公証役場で、公証人が公務員として各種書類を公に証明する

ことを思い出す方もいるでしょうが、行政書士が作成する事実証明に関する書類も、

そのような効力があるのです。


例えば、海外の銀行口座を開設する場合は、パスポート等の身分証明書が必要に

なりますが、身分証明書本体を郵送するわけにはいきませんので、

コピーを送付することになります。


しかし、そのコピーが偽造された偽物である可能性もあるので、例外なく、

国家資格のある第三者による証明を求められるわけです。


このパスポート等の原本証明である、「パスポート認証」ができるのは、

行政書士と弁護士だけです。


また、海外との取引をする場合に、契約書を郵送して、契約を締結する場合

がありますが、そのような海外との取引をする場合の契約の際に求められるのが、

「サイン認証」です。


サイン認証とは、弁護士や行政書士の面前で、契約書に署名をして頂き、弁護士や

行政書士が、実際に、その行為を目撃した事実を認証することです。


また、企業における会計帳簿は、経営活動 の中で取引された事実を証明する書類

といえますし、決算書(財務諸表)は、財政状態 や経営成績という事実を証明する

書類なので、これらの書類の作成も、行政書士の法廷業務といえます。


更に、実地調査に基づく、位置図、案内図、現況測量図等の各種図面類の作成も、

事実を証明する書類といえます。


このような、事実を証明する書類が必要な際は、行政書士に作成を依頼

することが可能です。


■行政手続において使用される各用語の定義


行政手続において使用される各用語は、行政手続法において、下記のように定義

づけられています。


行政手続において使用される各用語の定義

  • 法令 

    ・法律、法律に基づく命令(告示を含む。)、条例及び地方公共団体の執行機関の規則をいう。

  • 処分 

    ・行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいう。

  • 申請 

    ・法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分(以下「許認可等」という。)を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものをいう。

  • 不利益処分 

    ・行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を
    課し、又はその権利を制限する処分をいう。

  • 行政指導 

    ・行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。

  • 届出 

    ・行政庁に対し一定の事項の通知をする行為(申請に該当するものを除く。)であって、法令により直接に当該通知が義務付けられているもの(自己の期待する一定の法律上の効果を発生させるためには当該通知をすべきこととされているものを含む。)をいう。

  • 命令等 (内閣又は行政機関が定める下記に掲げるもの)

    ・法律に基づく命令又は規則

    ・審査基準(申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準)

    ・処分基準(不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準)

    ・行政指導指針(同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項)



■許可と届出の違い


法律に馴染みがない方なら、「許可」は、なんらかの審査があるもので、

「届出」は、一定の事項を届け出るだけで完了するという認識をお持ちでは

ないでしょうか。


これらの行政手続きは、各種行政法にて規定されていますので、最初に、

行政法学上の許可と届出の違いを説明させて頂きます。


行政法学上の「許可」は、法令で禁止されている行為を、特定の場合に限定して

禁止を解除する行政行為であり、行政法学上の「届出」は、届出書の記載事項の

不備、必要書類の添付、その他の法令に定められた届出の形式要件に適合して

いれば手続きが完了する行政行為です。


要するに、行政法学上において、「許可」は、行政機関に裁量権があり、「届出」

は、行政機関に裁量権はないということです。


現実の行政手続実務が、行政法学上の理論通りに動いているのなら、「届出」に

関しては、行政書士に業務を依頼しなくても、簡単に、届出の手続きができる

と思われる方もいるかもしれませんが、現実は異なります。


現実の行政手続実務においては、「○○○届出」という手続き名でも、実質的に

は、「許可」と大差ない審査が行われていたり、「許可」以上の、厳密な審査が

行われている「届出」もあるのです。


また、「許可」や「届出」をする際には、「法令」に従った手続きをし、

「法令」で定められている要件を満たす必要がありますが、「法令」とは、

法律だけではなく、法律に基づく命令や告示、条例、地方公共団体の執行機関

の規則まで含まれます。


そうすると、ある「許可」や「届出」をする際には、手続きに関する様々な

行政法における法令の知識と理解がなければ、許可や届出の手続きが完了する

までに、かなりの時間と手間を要することは間違いないでしょう。


また、許可の種類によっては、輸出許可申請のように、申請書を作成する前段階

で、輸出する貨物や特定技術の該非判定をしなければ、許可申請書すら作成でき

ないような難解な「許可」も存在します。


時間的余裕がある方なら、ご自身で「許可」や「届出」の手続きをされるという

選択肢もあるでしょうが、本業に集中されたい方や、時間や労力をお金で買うと

いうスタンスの方は、行政手続きの専門家である、行政書士に業務を依頼して

頂く方が、遥かに、コストパフォーマンスが高いと考えます。


弊所の代表者は、「許可」や「届出」などに必須の、様々な各種行政法に精通して

おりますので、あらゆるジャンルの、許可、認可、免許、登録、届出などの手続き

に対応することが可能でこざいます。


各種行政手続きで、お困りの事がございましたら、東京都千代田区秋葉原駅

徒歩1分の場所に士業ビジネスの拠点を置く、行政書士 緒方法務事務所に

お気軽に、ご相談ください。