増加運転資金


増加運転資金とは、2期間の運転資金を比較した場合に、運転資金が増加している

時の、その増加金額を示す資金です。


一般的に、増加運転資金は、増加運転資本と同じ意味で用いられています。


この増加運転資本が発生する原因は、キャッシュコンバージョンサイクルです。


この増加運転資本が発生する仕組みは、経営者だけではなく、経理部財務部

経営企画部に所属する社員であれば、 必ず理解しておくべきことです。


増加運転資金の発生原因は、売上高や売上原価の増加、売上債権・棚卸資産・仕入債務の

回転期間の悪化を要因としています。


この増加運転資金には、良い増加と悪い増加の場合があります。


良い増加とは、業績好調により売上高が増加したことで運転資金が 増加した場合で、

悪い増加とは、売上債権回転期間、棚卸資産回転期間 、仕入債務回転期間が悪化した

ことにより運転資金が増加した場合です。


また、この財務指標を分析する場合は、売上高の増減の影響と売上債権・ 棚卸資産・

仕入債務の回転期間の増減の影響を分けて分析することは基本中の基本です。


この財務指標の計算式は下記の通りです。


増加運転資金の算出式

・当期又は来期運転資金-前期又は当期着地見込運転資金=増加運転資金


そして、業績が成長段階に入っている企業にとっては、この資金の増加を抑える

ことは不可能に近いので、如何にしてこの資金の増加を最小限度に抑えられるかが、

経理部や財務部の腕の見せ所です。


上記の点は、資金繰りの改善ポイントでもあるので、急激な成長企業の経理部や

財務部に、財務の知識が無い社員しか居ない場合は、人為的ミスにより、

資金ショートによる黒字倒産というリスクが付きまといます。


なお、増加運転資金が算定できなければ、精度の高い資金繰り表を作成することは

できませんし、精度の高い総合予算の作成も不可能なので、増加運転資金の算定スキル

は、運転資金を管理するためには必須のスキルといえます。