売上高営業利益率が低下する原因


経営改革をする場合に、最初に手をつけるべきは本業の立て直しなので、

売上高が低迷する原因や、売上高営業利益率が低下する原因を把握する

現状把握からはじめることになります。


最初に、売上高営業利益率について考えてみたいと思いますが、財務的な観点

から売上高営業利益率が低下する原因を把握する方法としては、下記の点を

各種財務指標を活用して評価する方法があります。


財務的な観点から見た売上高営業利益率低迷の主なチェックポイント

・売上総利益率
・固定資産回転期間
・棚卸資産回転期間
・人件費率
・販管費率


最初に、売上総利益率について説明致しますが、同業と比較して、

売上高総利益率が低ければ、当然、営業利益率が低下する原因になりますので、

同業平均と比較して、どれくらい違いがあるのかを把握する必要があります。


売上総利益率は、特に重要なので、後ほど、売上高が低迷する原因の中で、

合わせて別途解説致します。


次に、固定資産回転期間について説明致しますが、固定資産回転期間が

長期化していると、売上高の規模に比較して過剰な固定資産を保有している

ことになります。


過剰な固定資産を保有しているということは、減価償却費の負担や

維持管理コストも必然的に多いことになりますので、販管費が膨らむ要因

となり、売上高営業利益率低迷の原因となります。


続いて、棚卸資産回転期間について説明致しますが、棚卸資産回転期間が

長期化していれば、売れ行きが悪い商品を多く抱えていたり、あるいは

デッドストックが多いということも考えられます。


そうすると、それらの在庫をさばく為に、安売りを余儀なくされている

可能性もありますので、結果として、売れ行きが悪い商品を多く抱えていたり、

デッドストックが多いと売上高営業利益率低迷の原因となります。


次は、人件費率について説明致しますが、同業と比較して、人件費率が

高ければ、当然、営業利益率が低下する原因になりますので、人件費率の

適正値の参考に、同業平均と比較して、どれくらい人件費の負担が違う

のかを把握しておく必要があります。


特に、労働集約型ビジネスでは、人件費は重要になってきますので、

理想の人件費率を保てなければ、人件費が利益を圧迫して、

売上高営業利益率低迷の原因となります。


最後に、販管費率について説明致しますが、同業と比較して、販管費率が

高ければ、当然、営業利益率が低下する原因になりますので、同業平均の

データや自社が理想とする比率と比較して、どれくらい差があるのかを

把握する必要があります。


販管費予算が作成されていなかったり、予算を作成していても、予実管理

がされていなければ、何も管理をしていないのと同じことなので、予算管理

がされていない場合も、販管費が増える要因となり、売上高営業利益率低迷

の原因となります。


ここまで、財務的な観点から、売上高営業利益率が低下する原因を検証

しましたが、営業利益率低迷の最大の原因は、売上高が低迷していること

と売上総利益率が低いことです。


この2点について、財務的な観点から分析しようとしても、限界があります

ので、定性的な分析ポイントである、経営戦略とマーケティング戦略の観点

から分析する必要があります。


売上総利益率を決定づけるのは、経営戦略における基本事業方針になりますし、

売上高に大きく影響することは、どのようなマーケティング戦略を採用して

いるかという点に尽きるのです。


そうすると、売上高営業利益率が低下する原因で最も重要になってくるのが、

経営戦略とマーケティング戦略なわけです。


企業における売上高営業利益率などの数値は、結果にすぎないので、

その結果である売上高営業利益率などの数値に影響を与えるものこそが、

大元の原因である経営戦略とマーケティング戦略ということになります。


ゆえに、売上高営業利益率を改善したければ、小手先の、経費削減などを

重要視するのではなく、企業のオペレーション方法を決定づける経営戦略や、

販売力を決定づけるマーケティング戦略こそ重要視しなければならないのです。