運転資金月商倍率


■運転資金月商倍率とは


運転資金月商倍率とは、棚卸資産に売上債権を足して仕入債務を差し引いて算出する

運転資金が一カ月当たりの売上である月商の何倍であるかを示した財務指標のことです。


この財務指標の計算結果が、仮に、月商の1.5倍だったとすると、

1.5ヶ月分の売上高に相当する運転資金の金額を確保しておかなければ、

資金ショートしてしまうことになります。


また、運転資金月商倍率を算出することで、財務の重要なポイントである資金繰り

は回っているのかということを簡単な計算をすることで把握することができます。


この財務指標の判断の仕方としては、この計算結果が低ければ低いほど、

企業の資金繰りに余裕があることを示しています。


逆に、数値が高ければ高いほど、企業の資金繰りに余裕がないことになります。


この財務指標を改善させる為には、棚卸資産回転期間、 売上債権回転期間、

仕入債務回転期間を改善するしかありません。


運転資金月商倍率計算式

・運転資金 ÷ 1ヶ月当たりの売上高(月商)


ちなみに、この財務指標よりも、財務管理上、はるかに重要な財務指標が、

キャッシュコンバージョンサイクルです。


キャッシュコンバージョンサイクルの仕組みを理解すれば、運転資金月商倍率より

重要な、「最低保持すべき現預金残高」を正確に算定することも可能です。


■運転資金月商倍率の平均データ


運転資金月商倍率を管理する際に参考になるデータは、 全産業、製造業、非製造業、

業種別の平均データがあります。


この運転資金月商倍率業界別データを確認したい場合は、財務省の施設等機関である

財務総合政策研究所が公表している法人企業統計年報を活用して算定できます。


下記データは、平成25年度の法人企業統計年報を活用して算定した、運転資金月商倍率

の、 全産業、製造業、非製造業の企業規模別平均データです。


全産業運転資金月商倍率平均データ

資本金 企業数(単位:社) 運転資金月商倍率(単位:倍)
1千万円未満 1,702,125 1.18
1千万円~5千万円未満 947,933 1.23
5千万円~1億円未満 60,587 1.25
1億円~10億円未満 25,480 1.14
10億円以上 5,156 1.58
合計 2,741,281 1.35



製造業運転資金月商倍率平均データ

資本金 企業数(単位:社) 運転資金月商倍率(単位:倍)
1千万円未満 188,515 1.82
1千万円~5千万円未満 157,233 2.07
5千万円~1億円未満 12,395 1.88
1億円~10億円未満 6,395 1.81
10億円以上 2,070 1.93
合計 366,608 1.93



非製造業運転資金月商倍率平均データ

資本金 企業数(単位:社) 運転資金月商倍率(単位:倍)
1千万円未満 1,513,610 1.11
1千万円~5千万円未満 790,700 1.05
5千万円~1億円未満 48,192 1.08
1億円~10億円未満 19,085 0.91
10億円以上 3,086 1.32
合計 2,374,673 1.13