低価格競争から高付加価値競争へ


一旦、価格競争が開始されると、極限まで価格競争が進展して勝ち残る

1社以外は、価格競争から撤退していくようなケースは、業種に関係なく

よくあるケースです。


価格競争がはじまると、利幅が縮小していくことは間違いありませんので、

売上が大幅に増加したとしても、利益が増えるとは限らないのです。


しかし、往々にして、競合企業が商品やサービスの価格を引き下げる

低価格競争をしかけてくると、自社も対抗して価格を引き下げる低価格競争

に参加してしまいます。


確かに、同じような品質で、同じようなブランド力であれば、商品やサービス

の価格が安い方が選ばれますので、値下げという選択を取らざるおえない

かもしれませんが、経営者の皆さんは、一旦、価格競争が開始されると、

極限まで価格競争が進展することを想定しておくべきなのです。


経営者の皆さんが、低価格競争に参入すべきか否かを決断する際は、

低価格競争後のマーケットを想定しておくべきでしょう。


ビジネスに限らず、行き過ぎた状況は、振り子の針が戻るように必ず是正

されることは真理ともいえます。


同じような状況が永遠に続くことはありませんので、必ずある時期を境にして、

振り子の針は戻ってくるのです。


経営者は、目先の展開を考えることも重要ですが、時には、大局的に、

これからどうなりそうなのかを考えておくことも必要なのです。


振り子の針が戻ってくることは、普遍なことなので、次のビジネスの展開を

考える時も、現在は、このような状況だが、振り子の針が戻るように、

将来的には、反対の状況になるはずだということを想定しておく必要が

あるのです。


ビジネスにおいて、行き過ぎた低価格競争の後に待っている展開は、

高付加価値競争です。


そうすると、経営者の皆さんが、低価格競争に参入すべきか否かを決断する

際は、低価格競争に参入するという選択と、低価格競争後を見据えた、

高付加価値競争に備えるという選択肢があるわけです。


自社が参入しているマーケットで、低価格競争が真っ盛りの中で、

あえて価格競争には参入せず、次の競争の中心となる、高付加価値競争に

備えて、他社に先駆けて準備をするというような経営判断の方が、

より戦略的な経営判断といえる場合もあるはずです。


また、商品の価格を値下げするだけなら経営者としての実力は、

それほど必要ではありませんが、高くても売れる高付加価値戦略こそ、

経営者の腕の見せ所なのです。


やはり、企業は、付加価値を売り物にしているわけなので、

企業が目指すべきは、高付加価値の商品やサービスを開発することなのです。


しかし、経営者の皆さんは、売れる高付加価値の商品やサービスを

簡単に開発することは難しいと思われる方もいるかと思いますが、

売れる可能性がある高付加価値の商品やサービスを開発すること自体は、

それほど難しくありません。


その高付加価値の商品やサービスを開発するために必要なことこそ、

内外環境分析なのです。


内外環境分析をしてこそ、はじめて見えてくるものもありますので、

内外環境分析をせずに、高付加価値の商品やサービスを開発することは

不可能です。


現在、低価格競争に力を入れている企業は、将来の高付加価値競争を

見据えた対策をしておかなければ、何時まで経っても、自社がマーケット

で主導権を握ることはできませんので、振り子の針のことを思い出し、

現在の状況が続くことはないことを肝に銘じるべきといえます。


なお、低価格戦略と高付加価値戦略は、対極をなす経営戦略であり、

そのオペレーションの方法も全く変わってきますので、低価格戦略に見合った

オペレーションの方法とは何か、高付加価値戦略に見合ったオペレーションの

方法とは何かについても把握する必要があることはいうまでもありません。