資金繰りの基本


経理や財務の仕事に携わる皆さん、資金繰りの業務に自信がありますか?


もし、皆さんが資金繰りの業務に自信がなくても、心配はいりません。


一般的に、資金繰りの業務に自信を持っている方は、それほど多くないのが

現状といえるでしょう。


企業規模の大小に関わらず、資金繰りの業務に関しては自己流の方が

圧倒的に多いので、本当にこのようなやり方で良いのかどうか不安を

持ちながら実務をこなしている方が多いのです。


このような背景もあり、資金繰りの業務に自信を持っている方が

少ないのでしょう。


確かに、財務に関するコンサルティングの現場においても、

資金繰りの基本が抜け落ちている方をよく見かけます。


例えば、半年から1年先の資金繰りをする際には、売上の入金予定が

どれくらい見込めるかや、仕入や経費などの支払がどれくらいあるのかを

把握しなければ、どれくらい資金が不足するのかが分かりませんので、

入金と支払の予測をすることは、資金繰りの基本ともいえることです。


では、その資金繰りの基本ともいえる、売上の入金予定金額は、

どのように決定すべきでしょうか?


間違っても、経理や財務の担当者が、勝手に売上の入金予定金額を

決めてはいけません。


まず、この理由が分からない方の資金繰りは間違っているといえます。


何故なら、売上の入金予定金額は、企業の将来の売上予測に基づいて

決定すべきものだからです。


そうすると、企業の売上計画を決定するのは誰でしょうか?


どんな会社においても、会社の売上計画を決定すべき人は、

経理や財務の担当者ではなく、営業や販売の部署か中小企業であれば

経営者が決めているはずです。


このようなことは当たり前のことであり、常識といえることですが、

資金繰りの基本が身についていない経理や財務の担当者は、自分達で勝手に

売上の入金予定金額を決めていることがあるのです。


こんな初歩的なところで間違っていると、経理や財務の担当者の人為的な

ミスで、資金ショートを招きかねません。


経理や財務の担当者の方なら、会社にとって、資金ショートがどれくらい

大変なことかが理解できると思いますが、会社は、幾ら利益がでていても、

支払ができなくなると倒産してしまいます。


経理や財務の担当者の人為的なミスが、会社をそのような状況に追い込む

可能性があることを、経理や財務の担当者は忘れてはいけません。


次に、もう一つの資金繰りの基本ともいえる、仕入の支払予定金額は、

どのように決定すべきでしょうか?


間違っても、売上予定金額に対応する売上原価の金額を利用して、

仕入の支払予定金額を決定してはいけません。


何故、売上予定金額に対応する売上原価の金額を利用して、

仕入の支払予定金額を決定してはいけないのか理由を説明できるでしょうか?


この理由も資金繰りの基本が備わっていれば単純明快です。


理由は、適正在庫を実現する運転資金について全く考慮されていないからです。


運転資金とは、言うまでもなく、財務上の運転資金のことです。


資金繰りが悪化する最大の原因は運転資金の増加なので、この運転資金を

考慮しない資金繰りなど、何の役にも立ちません。


また、運転資金を考慮するだけではなく、適正在庫の概念を盛り込まなければ、

精度の高い資金繰りをすることなど不可能です。


要するに、資金繰りの肝は、売上の入金予定金額と仕入の支払予定金額を

どのようにして決定するかなのです。


この売上の入金予定金額と仕入の支払予定金額を算定する基本を身につける

ことができたら、資金繰りの業務に自信が持てるようになりますし、どの業種

の資金繰りにも対応することができます。


このように、経理や財務の担当者が、間違いだらけの資金繰りをやっていては、

取り返しのつかないミスをしてしまう可能性がありますので、資金繰りの基本

を完璧に身につける必要があるでしょう。