再生可能エネルギー


■再生可能エネルギーとは


再生可能エネルギーとは、太陽光発電(ソーラー発電)、水力発電風力発電地熱発電

波力発電、潮力発電、バイオマス発電などの自然環境の中に存在する継続的に発生して

いる自然現象を電気エネルギーとして利用できるエネルギー源のことです。


この再生可能エネルギーは、地球温暖化の原因といわれている二酸化炭素をほとんど

排出することがないクリーンなエネルギーなので、有限で枯渇の可能性がある、

石油や石炭などの化石燃料の代替エネルギーとしても期待されています。


また、再生可能エネルギーの欠点としては、コストが高いことと、発電効率が低い

という点があり、この欠点を克服することが再生可能エネルギーの課題といえます。


環境先進国のドイツでは、2000年に再生可能エネルギー法が施行され、

2050年までに、全エネルギーに占める再生可能エネルギーの割合を50%まで

引き上げることを目標として掲げています。


日本政府も、再生可能エネルギーを普及させるために、太陽光発電設備認定申請などの、

再生可能エネルギー設備認定申請制度を充実させています。


企業において、自家発電等の再生可能エネルギープロジェクトに対応するのは、

総務部の役割です。


■再生可能エネルギーの種類

・太陽光発電

太陽光発電とは、屋根の上などに設置した複数の太陽電池をパネル状にまとめた

太陽電池モジュールに太陽からの光が当たると電気が発生する発電方式のことです。


太陽光発電は、太陽からの光がエネルギー源なので資源枯渇の心配もなく、

環境にやさしいクリーンなエネルギーです。


また、住宅設備でもある太陽光発電は、ソーラー発電とも呼ばれています。


この太陽光発電の仕組みとしては、屋根の上などに設置したソーラーパネルが太陽

からの光を吸収して電気を発生させます。


その発生した電気を外壁などに設置したパワーコンディショナーと

接続箱で集めて発電した直流の電気を家庭内で利用できる交流の電気に変換し、

屋内に設置された分電盤を経由して家中に電気が送られることになります。


太陽光発電のシステムは自動的に動くようになっていますので、日常の操作は不要

となっています。


また、太陽光発電のシステムを導入する際には、売電メーターも設置すること

になるので、リアルタイムで電力会社へどれくらいの電気を売っているかを

測定することも可能です。


電力会社から電気を購入して使用した電気の使用量は、従来から設置されている

買電メーターで確認することができます。


太陽光発電した電力を使用しきれず余った場合は、その余剰電力を

電力会社に売ります。


太陽光発電できない悪天候のときや夜間においては、従来通り、

電力会社から電力を購入することになります。


買った電気代と売電による収入は相殺されることはなく、売った電力代金は、

電力会社が銀行振込をしてきます。


この太陽光発電のメリットとしては、下記の通りです。


・光熱費を大幅に引き下げることができること
・発電して余った電力を売電できること
・地震や台風などによる災害時にライフラインが寸断された時でも電気を使えること


なお、太陽光パネルが断熱効果を発揮して屋根の表面温度が夏は10℃前後位低くなり

冬は5℃前後位高くなって夏冬快適に生活できることなどがあります。


この太陽光発電の設置費用は60万円~300万円位が相場といえますが、

太陽光発電システムは、基本的に、顧客ごとの完全オーダーメイドであるので、

一般的な、太陽光発電システムの相場を参考にしてもあまり当てになりません。


太陽光発電システムの相場を知る為には、複数の業者から見積もりを貰う

ことが一番です。


太陽光発電の設置費用の見積りを会社ごとに比較する時は、太陽光発電の価格は、

基本的に、どの位発電できるかで決定されますので、太陽光発電の設置費用を

発電能力であるkWを基準にして、会社ごとに比較することで、各社の見積もりが

高いのか安いのかを判断することができます。


太陽光発電の見積り依頼する時は、機器の費用、工事費用、諸経費の内訳を明確に

してもらい、それらの合計金額で他社の見積もりと比較するべきです。


また、1kW当りの太陽光発電システムの平均価格は60万円前後といわれていますが、

この平均価格の理由としては、太陽光発電を設置した場合の国からの補助金支給条件

の1つとして1kWあたり工事費込みで60万円以下であることが決められていること

が影響しています。


ちなみに、太陽光発電システムを導入する場合の平成23年度の国からの補助金は

1kw当たり4.8万円なので、5KWの太陽光発電システムを導入する場合の補助金は

24万円となります。


尚、太陽光発電の補助金申請は結構難しいので、業者を選択する基準の中に、

補助金申請も含めてサポートしてくれるという項目を盛り込んでおくべきといえます。


余談ですが、地球に到達する1時間の太陽光エネルギーで、世界の1年間の

消費エネルギーに匹敵するといわれるほど太陽光エネルギーは膨大です。


地球上の天候に左右されない宇宙空間で太陽光発電を行う研究も進んでいるようで、

太陽光発電システムの普及は、社会のスマートグリッド化を促進することにも

つながるともいわれています。


・水力発電

水力発電とは、主に山間部においてダムなどでせき止めた水を高いところから

低いところへ落下させ、水が落ちる時の勢いを利用して水車という原動機を

回すことで電気を発生させる再生可能エネルギーのことです。


この水力発電は、水の量と水が流れ落ちる落差が大きいほど沢山のエネルギーを

発電することができるので、水力発電は、自然の地形を利用できる山間部に

適したエネルギーの発電方式といえます。


また、水力発電の長所メリットとしては、下記の通りです。


・エネルギー変換効率が高いこと
・二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないこと
・非常に短時間で発電をすることができること


水力発電は、二酸化炭素(CO2)の排出量も少なく環境に優しいエネルギー源の反面、

ダム式の水力発電の場合は、山間部を開発する必要があることや、自然の生態系を

壊してしまう懸念があることが、水力発電の短所デメリットです。


・風力発電

風力発電とは、風況のよい地域に建設した風車というタービンで風の力を

利用することにより電気を発生させる再生可能エネルギーのことです。


この風力発電は、強い風が吹く地域に大型の風車を設置すると、より大きなエネルギー

を発電することができるので、陸上と比較して大きな風力が得られる海洋上に風車を

建設する洋上風力発電も増えています。


また、風力発電の長所メリットとしては、下記の通りです。


・二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないこと
・風車を動かす運転用燃料が不要なこと
・送電コストの高い離島地域などでエネルギー源として利用できること
・風が吹く地域ならどこにでも建設が可能なこと



風力発電の短所デメリットとしては、下記の通りです。


・風が吹かないと発電をすることができないこと
・風車が回転する音が周囲には騒音となること
・風車の巨大化に伴いメンテナンスコストが増えていること


・地熱発電

地熱発電とは、地下を掘削して地中深くから得られる高温蒸気を利用して原動機を

利用することにより電気を発生させる再生可能エネルギーのことです。


この地熱発電では、地球の内部で作りだされている熱エネルギーを利用する為に、

地中深くなるにしたがって地中の温度は上昇するので地中数十キロの地点の

熱エネルギーを利用するのが理想なのですが、技術的に難しいので、比較的地表に

近い深さ約3kmぐらいの熱エネルギーを利用しています。


この地熱発電の長所メリットとしては、下記の通りです。


・タービンを動かす運転用燃料が不要なこと
・二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないこと
・半永久的に利用することが可能なこと
・公害を発生させないこと


また、地熱発電の短所デメリットとしては、下記の通りです。


・開発コストが高いこと
・石炭や原油などの化石燃料より発電コストが高いこと
・開発リスクが高いこと
・地熱発電で地価の蒸気を利用すると近隣の温泉が枯渇する可能性があること


・波力発電

波力発電とは、海で発生する波が繰り返す上下運動の力で空気の流れを作りだし、

その作りだした空気の流れを利用してタービンを利用することにより電気を

発生させる再生可能エネルギーのことです。


この波力発電は、潮力発電と同様に、海で発生する波の力を利用するので、

海岸沿いに発電所を建設することになりますが、日本は四方を海に囲まれた国なので、

波力発電の発電所を建設する候補地は沢山あるといえます。


波力発電の長所メリットとしては、下記の通りです。


・タービンを動かす運転用燃料が不要なこと
・二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないこと
・日本では波力発電の発電所の建設候補地が沢山あること


また、波力発電の短所デメリットとしては、下記の通りです。


・自然環境の影響により発電量が左右されること
・発電所の建設コストが高いこと
・発電装置が海水の塩分や波にさらされるため設備の維持コストが高くなること


・潮力発電

潮力発電とは、満潮・干潮の潮の満ち干きなどの大量の海水が動く力を利用して

原動機を利用することにより電気を発生させる再生可能エネルギーのことです。


この潮力発電は、波力発電と同様に、海で発生する波の力を利用するので、

海岸沿いに発電所を建設することになりますが、日本は四方を海に囲まれた国なので、

潮力発電の発電所を建設する候補地は沢山あるといえます。


潮力発電の長所メリットとしては、下記の通りです。


・タービンを動かす運転用燃料が不要なこと
・二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないこと
・日本では波力発電の発電所の建設候補地が沢山あること
・潮の満ち干きなどは場所によって決まっており発電量を想定しやすいこと


また、潮力発電の短所デメリットとしては、下記の通りです。


・発電所の建設コストが高いこと
・発電装置が海水の塩分や波にさらされるため設備の維持コストが高くなること


■再生可能エネルギーの関連事項

・タービン

タービンとは、水力、風力、地熱、波力、潮力などの自然界に存在するエネルギーや

石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料を燃焼させて発生する熱エネルギーから

機械エネルギーへ変換するための機械のことです。


このタービンは、原動機とも呼ばれています。


原動機は、太陽光発電以外の再生可能エネルギーでは、電気エネルギーを作り出す

ためには必要なものなので、必須の機械といえます。


また、タービンは日本の製造業の競争力のある分野でもあり、日本のタービンメーカー

としては、三菱重工業、IHI(旧石川島播磨)、川崎重工業、日立製作所、東芝などが

あります。


東日本大震災に伴う福島第1原発事故などによる影響で電力会社の電気の供給に不安

を持つ企業などでは、自家発電をする為に原動機を導入している件数が増えています。


・スマートグリッド

スマートグリッドとは、デジタル機器などのIT技術を活用して電力需給を把握して

電力の供給と電力の使用を最適化して省エネルギーを可能にする次世代の電力

ネットワークのことです。


スマートグリッドは、次世代送電網とも呼ばれています。


このスマートグリッドは、英語のスマート:Smartの賢いという意味と、

グリッド:Gridの送電網という意味から賢い送電網と呼ばれることもあります。


また、スマートグリッドの中核機器といわれているのがスマートメーターです。


スマートメーターは、電力使用量や電力利用料金を計測するだけでなく情報通信機能に

必須のLSIも搭載されています。


スマートメーターは、住宅やオフィスビルで電気の司令塔的な役割をはたすので、

スマートグリッド普及の為の中核技術といわれています。


また、太陽光発電システムの普及は、社会のスマートグリッド化を促進することにも

つながるといわれています。


・太陽電池

太陽電池とは、太陽光エネルギーを電気に変換する太陽光発電(ソーラー発電)には

欠かせないものです。


太陽電池は、リチウムイオン電池や燃料電池とともに、環境・エネルギー問題を

解決するクリーンエネルギーとして脚光を浴びています。


その中で、最もクリーンなエネルギーは太陽電池であり、太陽電池の欠点としては、

製造コストが高いことと太陽光エネルギーを電気に変換する変換効率の低さが

挙げられています。


この太陽電池は、半導体ででできており、太陽電池の種類としてはシリコン系の

ものと化合物系などに大別することができます。


主流は、シリコン系の太陽電池です。


太陽電池の最小単位はセルと呼ばれる薄い板で、セルを複数つなぎ合わせた

ものをパッケージ化したものがモジュールと呼ばれており、モジュールを並べた

ものがアレイと呼ばれ、住宅の屋根などの部分に取り付けられている太陽電池です。


また、太陽電池単体では、バッテリーのような蓄電機能を持っていない為、

昼夜を問わず電気エネルギー源として太陽電池を使用する場合は、システムとして

蓄電機能が必ず必要になり、太陽電池は、蓄電機能が一体となってはじめて、

電気に変換した太陽光エネルギーを蓄えることができます。


・ソーラーパネル

ソーラーパネルとは、太陽の光エネルギーを電気エネルギーとして利用する為に

複数の太陽電池を直列・並列に相互接続してパネル状にまとめたもののことです。


ソーラーパネルは、太陽電池パネルや太陽電池モジュールとも呼ばれています。


このソーラーパネルの平均寿命は20年以上といわれてはいますが、ソーラーパネル

の設置場所やソーラーパネルの設置条件によって耐用年数は変化します。


また、住宅設備でもある太陽光発電を導入する際に、気になることの代表例としては、

ソーラーパネルのガラスの衝撃性能があります。


例えば、ソーラーパネルのガラスに雹がふってきたり、子供が悪戯で石を投げたりして、

壊れてしまうのではないかということなどです。


ソーラーパネルのガラス面には、3mm前後の厚さがある強化ガラスが使用されて

いますので、耐衝撃性能は、一般的な屋根材に使用される外装建材と同等と考えて

よいようです。


次に、太陽光発電を設置する際に、気になることの代表例としては、屋根に取り付けた

ソーラーパネルが台風などの強風で飛ばされてしまうことはないのかということが

あります。


ソーラーパネルの取り付け強度は、建築基準法に規定されている強風でも耐えられる

設計になっています。


最後に、太陽光発電を取り付ける際に、気になることの代表例としては、

屋根に設置するソーラーパネルの重さで建物に負荷がかかるのではないかと

の懸念があります。


ソーラーパネルの重さは、平方メートル換算すると屋根の瓦よりずっと軽いので

建物への負荷はないといえます。


ちなみに、ソーラーパネルは、基本的に掃除の必要はありませんが、ソーラーパネルを

覆ってしまうほど鳥の糞などが付着している場合は、発電効率にも影響しますので、

その様な時だけソーラーパネルの掃除が必要になるでしょう。


・戸別太陽光発電

戸別太陽光発電とは、マンションの屋上に設置した太陽電池モジュールに

太陽からの光が当たると電気が発生する発電方式のことです。


戸別太陽光発電では、マンションのすべての住戸が太陽光発電の電気エネルギーを

利用することができます。


設置したソーラーパネルを各住戸に割り当てているので、各住戸単位で余った電力を

電力会社に売電することが可能となっています。


この戸別太陽光発電は、太陽の光エネルギーを利用するので、マンションなら

どのようなマンションでも導入は可能であると思われがちですが、全てのマンションに

導入できるわけではありません。


導入のためには、ソーラーパネルを設置する為のスペースが確保できる一定の屋上

の広さが必要なので、超高層タワーマンションのように、屋上の面積が狭いマンション

は、戸別太陽光発電を導入することが難しいようです。


ちなみに、マンション向けの太陽光発電には、戸別太陽光発電のように、

各住戸毎にソーラーパネルを割り当てる方式と、ソーラーパネルを全住戸で共有する

一括方式方式があります。