連結決算


■連結決算とは


連結決算とは、連結財務諸表を作成する為の決算手続きです。


連結決算の仕事は、経理部の役割です。


財務諸表とは、事業年度の企業の通信簿で、財務諸表は、企業会計原則に基づいて

作成された、貸借対照表(BS)損益計算書(PL)、キャッシュフロー計算書(CF)、

株主資本等変動計算書を総称した名称です。


企業は年に1度は必ず財務諸表を作成し、企業の経営成績や財政状態の経営状況を

明らかにする必要があります。


連結決算は、資本や実質的に支配従属関係にある、子会社や関連会社などの業績も

株式保有比率に応じて、経済的観点から単一の企業体とみなして、その経営成績と

財政状態を把握し明らかにする決算方法です。


この連結決算を作成することは、2000年より義務づけられています。


また、連結決算が2000年より義務付けられた主な理由は、

国際化や様々な経理処理や会計処理による不正を防ぐ為です。


そして、不正を防ぐ方法の1つとして、連結決算の際に、親会社や子会社は

数字上の持株比率だけで判断していたことを、持株比率だけで判断するのではなく、

実質支配力基準により判定し、実質的に会社の意思決定を支配している企業を

親会社とみなし連結の対象とする制度が導入され、連結決算の精度も向上しています。


現在の連結決算の制度は、親会社と子会社を持株比率ではなく、

実質支配力基準や影響力基準により連結の対象を子会社とするか持分法適用とするか

の判断をすることになっています。


しかし、そこにはその判断を下す人の主観が入りますので、完全に粉飾決算等を防ぐ

ことが出来るわけではありません。


尚、連結決算で作成する連結財務諸表は、連結貸借対照表、連結損益計算書、

連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュフロー計算書により構成されています。


■連結決算に関する事項


・持分法による投資利益

持分法による投資利益とは、持分法適用会社の当期純利益を、

出資比率に応じて連結損益計算書の営業外収益に計上した

金額を処理する収益の勘定科目です。


持分法による投資利益が計上される対象企業は、基本的には持株比率が

20%以上50%未満の関連会社株式を保有する企業です。


持分法適用会社の純損益が損失の場合は、持分法による投資損失として、

出資比率に応じて連結損益計算書の営業外費用に計上します。


この持分法による投資利益の会計処理方法は、持分法適用会社の

当期純利益を、出資比率に応じて連結貸借対照表の投資有価証券に

加えて、同額を連結損益計算書の営業外収益に計上することになります。


また、持分法による投資利益が、営業利益よりも大きくなるケースとしては、

関連会社株式を多く保有している場合や、保有している関連会社株式の

純利益が大きい場合です。


ちなみに、持分法は、基本的には持株比率が20%以上50%未満の株式を

保有する企業が対象になりますが、持株比率が15%以上~20%未満の

関連会社の場合は、実質的な影響力があると認められた場合に持分法の

対象となります。


尚、持分法の対象となりうる影響力基準の主な判定項目は下記の通りです。


①事業方針に影響を与えることができる関連会社に役員などを派遣している場合
②重要な融資をしている場合
③重要な技術供与などをしている場合
④事業方針などに重要な影響を与える事実が存在する場合


・持分法による投資損失

持分法による投資損失とは、持分法適用会社の当期純損失を、

出資比率に応じて連結損益計算書の営業外費用に計上した金額を

処理する費用の勘定科目です。


持分法による投資損失が計上される対象企業は、基本的には持株比率が

20%以上50%未満の関連会社株式を保有する企業です。


持分法適用会社の純損益が利益の場合は、持分法による投資利益として、

出資比率に応じて連結損益計算書の営業外収益に計上します。


この持分法による投資損失の会計処理方法は、持分法適用会社の

当期純損失を、出資比率に応じて連結貸借対照表の投資有価証券から

減らし、同額を連結損益計算書の営業外費用に計上することになります。


また、持分法による投資損失が、営業利益よりも大きくなるケースとしては、

関連会社株式を多く保有している場合や、保有している関連会社株式の

純損失が大きい場合です。


・少数株主持分

少数株主持分とは、100%子会社ではない連結子会社の純資産の中で、

親会社に帰属しない部分を示す勘定科目です。


少数株主が存在する子会社が、債務超過に陥った場合でも、少数株主持分

を会計処理する場合は、マイナス表示するのではなく、少数株主持分がゼロと

なるだけで、この場合の少数株主持分はすべて親会社の負担になります。


この少数株主持分は、バランスシート上では、純資産の部に表示されています。


少数株主持分は、親会社に帰属しない純資産の金額を示すものであるにも関わらず、

連結貸借対照表では、純資産から控除されず、純資産に合算されていますので、

自己資本比率、株主資本利益率(ROE)、1株純資産(BPS)などの計算をする際は、

純資産から少数株主持分を控除した金額を用いて計算することになります。


・少数株主利益

少数株主利益とは、連結子会社の当期純利益のうち、連結親会社の持分以外の

当期純利益を示す勘定科目です。


連結子会社株式を100%所有している場合は、少数株主利益が発生することはなく、

少数株主利益は、連結財務諸表の損益計算書上では、税引前当期純利益から

控除される形式で表示されます。


この少数株主利益を算出するまでの過程は、最初に、連結子会社の貸借対照表と

損益計算書の項目を全て親会社に連結した後に、連結子会社株式の持株比率が

100%以下の場合の連結子会社の当期純利益に、親会社の持分以外の持株比率を

乗じて少数株主利益を計算することになります。


・少数株主損失

少数株主損失とは、連結子会社の当期純損失のうち、連結親会社の

持分以外の当期純損失を示す勘定科目です。


連結子会社株式を100%所有している場合は、少数株主損失が発生することはなく、

少数株主損失は、連結財務諸表の損益計算書上では、税引前当期純利益から控除される

形式で表示されます。


この少数株主損失を算出するまでの過程は、最初に、連結子会社の貸借対照表と

損益計算書の項目を全て親会社に連結した後に、連結子会社株式の持株比率が

100%以下の場合の連結子会社の当期純損失に、親会社の持分以外の持株比率を

乗じて少数株主損失を計算することになります。