民泊条例の問題点


民泊ビジネスが適法になる民泊条例が、各地方自治体で条例可決されたり、

条例制定の準備をすすめる都道府県や市町村も各地域で増えています。


この条例は、Airbnb条例とも呼ばれています。


民泊について誤解をされている方の中には、条例制定後に、民泊が不可能な地域に

所在するAirbnb登録物件は、違法になると勘違いしている方が多いみたいですが、

条例制定前でも、旅館業許可を取っていないAirbnb登録物件は旅館業法違反です。


この民泊条例で先行しているのが、大阪府と東京都の特別区である大田区です。


大阪府では、既に、民泊条例が可決されており、大田区においても、2015年12月にも

条例が可決される予定となっています。


この2つの地方公共団体では、Airbnb条例の条文が公表されていますが、

その内容は、下記の通りです。


大阪府国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に関する条例

  • 第一条(趣旨)

    この条例は、国家戦略特別区域法(平成二十五年法律第百七号。以下「法という。)第十三条第一項に規定する国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業(以下「事業」という 。)について国家戦略特別区域法施行令(平成二十六年政令第九十九号。以下「令」という。)第十二条第二号の規定に基づき同号の条例で定める期間を定め、併せて事業に関し必要な その他の事項を定めるものとする。

  • 第二条(事業の用に供する施設を使用させる期間)

    令第十二条第二号の条例で定める期間は、七日とする。

  • 第三条(立入調査)

    知事は、法第十三条第九項の規定の施行に必要な限度において、その職員に、同条第四項に規定する認定事業者(以下「認定事業者」という。)の事務所又は令第十二条第一号に規定する施設(以下「施設」という。)に立ち入り、法第十三条第四項に規定する認定事業の実施状況について調査させ、又は関係者に質問させることができる。

    2 前項の規定により立入調査をする職員は、現に滞在の用に供している施設の
    居室に立ち入ろうとするときは、あらかじめ認定事業者及び当該居室に滞在している者の承諾を得なければならない。

    3 第一項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

  • 第四条(手数料)

    法に基づく事務に関し、次の表の中欄に掲げる者は、それぞれ同表の下欄に定める金額の手数料を納付しなければならない。

    一  法第十三条第一項の特定認定を受けようとする者 21,200円

    二  法第十三条第五項の規定により変更の認定を受けようとする者 10,500円(法第十三条第五項の変更であって、同条第一項の特定認定を受けた事業の用に供する居室と同一の施設内において当該居室と同一の規格の居室を当該事業の用に供するもの、居室の数を減少させるもの又は施設の構造、面積、設備及び器具の変更を伴わないものにあっては、2,500円)

  • 第五条(還付)

    既納の手数料は、還付しない。ただし、知事は、特別の理由があると認めるときは、その全部又は一部を還付することができる。

  • 第六条(減免)

    知事は、特別の理由があると認めるときは、手数料を減額し、又は免除することができる。

  • 第七条(規則への委任)

    この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は規則で定める。



大田区国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に関する条例案

  • 第一条(趣旨)

    この条例は、国家戦略特別区域法(以下、法という。)第13条第1項に規定する国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に関して必要な事項を定めるものとする。

  • 第二条(国家戦略特別区域法施行令第12条第2号の条例で定める期間)

    国家戦略特別区域法施行令(以下、政令という。)第12条第2号の条例で定める
    期間は、7日とする。

  • 第三条(立入調査)

    区長は、法第13条第9項の規定の施行に必要な限度において、その職員に、同条第4号に規定する認定事業者(以下、認定事業者という。)の事務所又は政令第12条第1号に規定する施設に立ち入り、当該認定事業者に係る法第13条第4項に規定する認定事業の実施状況について調査させ、又は関係人に質問させることができる。

    2 前項の規定により立入調査又は質問を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。

    3 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

  • 第四条(事業計画の周知)

    法第13条第1項に規定する特定認定(以下、特定認定という。)を受けようとする者は、規則で定めるところにより、あらかじめ当該特定認定に係る事業計画の内容について近隣住民に周知しなければならない。

  • 第五条(委任)

    この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。



上記2つの民泊条例の問題点として最初に気になる点は、施設を使用させる期間が

7日間となっていることでしょう。


そもそも、旅行者が同一の宿泊施設に7日間も泊まることがあるのかという疑問を

持たれる方が多いと思います。


施設の使用期間は7日間と規定されていますが、6泊7日以上であれば

問題ないようです。


では、何故、7日間という規定が定められているのかというと、国家戦略特別区域法

施行令で、宿泊施設を使用させる期間が七日から十日までという規定があるからです。


国家戦略特別区域法施行令で、施設を使用させる期間が七日から十日までと定められて

いる理由は、観光庁の調査において、1週間以上滞在する外国人宿泊客は4割以上ある

との調査結果が影響していてるようです。


次に、民泊条例の問題点として気になる点は、大田区の条例で定められている

「事業計画の周知」でしょう。


大田区の条例では、特定認定を受けようとする者は、規則で定めるところにより、

あらかじめ当該特定認定に係る事業計画の内容について近隣住民に周知しなければ

ならないと規定されています。


この点に関しては、近隣住民に周知するだけでよいのか否かが明確ではないので、

この点が、認定を受ける際の、最大の障害となる可能性があるわけです。


最後に、特定認定を受けた後に、施設の立入調査を行い、民泊事業の実施状況について

調査させ、又は関係人に質問させることができる旨の規定があります。


この点については、認定を受ける為の条件を順守して民泊営業をすればよいだけなので、

特に、大きな障害とはいえないかもしれませんが、特定認定の為の要件が細部まで明確

になっていない現時点では、その影響を正確に把握することは難しいといえます。


よって、現時点で公表されているAirbnb条例だけを見ても、問題点に対する対策を

検討することには限界がありますので、各地方自治体のルールの公表を待つ必要が

あるといえます。


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