未経験の転職


■未経験の転職

現在の様な経済環境でも、転職を考えている方や転職活動をしている方は多いと

思いますが、転職を考えた場合に、難しい転職に該当するのが未経験の転職です。


この未経験の転職も、何が未経験かによって次の3つのパーターンに分類できます。


①業界経験はないが職種経験はある業界未経験者

②職種経験はないが業界経験はある職種未経験者

③業界経験も職種経験もない全くの未経験者


上記のパータンの中で、最も難しいといえるのが③の業界経験も職種経験もない

全くの未経験者の場合です。


次に、企業が、全くの未経験者に対してどのように考えているのかを確認します。


企業の採用担当者が全くの未経験者を採用する場合は、基本的に年齢が若い人

を採用する傾向があるのですが、当然、人材や職種によっては、年齢が30歳

を超えている全くの未経験者でも採用される場合もあります。


また、企業によっては、企業内に新たな変化が起こることを期待して、

業界の常識に囚われていない、職種の常識にも囚われていない、全くの未経験者

を採用したいと考えている場合もあるのです。


ところで、全くの未経験者が転職を考えた時に、最も不安に感じることは、

職種経験がなくて仕事をすることができるのかという点に尽きるでしょう。


しかし、その心配はいりません。


その理由の1つとして、大企業では、職種自体がかわる配置転換が何度も

有ることは珍しいことではありません。


例えば、大企業では、新卒で入社して配属された部署が情報システム部で

あったとしても、その後、財務部、マーケティング部、人事部、経営企画部

といった具合に、社員に様々な経験を積ませる為に、職種転換が一般的に

行われています。


企業で業務を遂行する為に必要な各職種の専門知識は、皆さんが想像するより

も少ないので、効率よく各業務の専門知識を学ぶことで、誰でも短期間に業務上

に必要なスキルを身につけることができます。


そのようなことを考慮しても、特殊な技術職を除けば、マーケティング部

営業部経理部財務部経営企画部人事部総務部などの職種なら、

誰でも業務に対応することは可能なのです。


また、企業の採用担当者が全くの未経験者に求める資質として、積極性がある

ことや向上心が高いことをあげることが多いので、全くの未経験者は、それらの

点を転職活動中の面接の場で面接官にアピールすることも、転職活動を成功させ

る為には重要なことでしょう。


ゆえに、全くの未経験者であったとしても、臆することなく、転職活動中の面接

の場で、既に次の仕事を見据えたスキルアップの為の活動をしていることを、

面接官に訴えることで転職成功の可能性は高まるはずなのです。


このように、未経験の転職であったとしても、全くの未経験者を望む企業も

あるわけなので、後は、自分の努力次第で、全くの未経験というハンデも克服

することが可能なのです。


■未経験職種

経理初心者が、経理を、財務初心者が財務を、経営初心者や経営企画初心者が

経営企画をという具合に、最近は、転職をする際に、新たな未経験職種を希望

する方も多いことでしょう。


しかし、職種経験不問の求人割合は、求人市況の良い時期で30%前後、求人市況

の悪い時期には10%を割ることも珍しくありません。


そうすると、未経験職種で転職を成功させることは、なかなか大変なことと

いえるでしょう。


運良く、未経験職種で転職を成功させた後は、次は、早急に、実務に対応する

ことを考えることになります。


大半の企業では、職種未経験の社員を採用した際は、「新しい仕事で、慣れるま

で時間がかかるだろうから、あせらずじっくり仕事に取り組んで欲しい」

というような、職種未経験の社員にとっては、安心できる言葉をかける会社が

多いのですが、皆さんは、その言葉を、額面通り真に受けてはいけません。


なぜなら、余裕のある企業は多くありませんので、新卒の社員でもない限り、

例え、職種未経験の社員にも、早期に結果を求めてくるものです。


また、職種未経験の社員を採用する企業は、下記のような資質を備えている

と評価する人でなければ、間違いなく、職種未経験の人を採用するような

ことはしないのです。


職種未経験でも採用したい未経験者の資質

・向上心のある人
・目標達成意欲が高い人
・責任感が強い人
・コミュニケーション能力がある人
・すぐに行動に移せる人
・固定観念に囚われず、仕事ができる人
・多面的な見方ができる人


上記の、職種未経験でも採用したい未経験者の資質を確認しても明らかな

ように、採用する企業側は、未経験の職種でも直ぐに対応できる人材と評価

しているからこそ、採用をしているのです。


また、職種未経験の転職を成功させたいばかりに、職種未経験なのに、

経験があると虚偽の経歴で転職に成功した人や、職種未経験だが、職種の知識

はあると虚偽のアピールで転職に成功した人は、尚更、直ぐに結果をだす必要

があります。


そうすると、「新しい仕事で、慣れるまで時間がかかるだろえから、あせらず

じっくり仕事に取り組んで欲しい」という言葉を、額面通り真に受けて、

のんびり仕事を覚えようとしていたら、皆さんの評価が下がることは

間違いありませんし、最悪、試用期間内の解雇や減給もありえるでしょう。


特に、会社の上層部は、職種未経験で入社してきた社員には、ある程度期待

して採用していますから、早い段階で、期待以上の仕事での成果を残さなけ

れば、会社の上層部からは、入社後数か月で、仕事のできない社員という評価

を受けかねないのです。


要するに、職種未経験で入社する社員にとっては、入社した最初の数ヶ月が

勝負ということなのです。


よって、未経験職種で転職を考えている方や、未経験の職種で転職を成功

させたい方は、自分に足りない実務的なスキルを、早急に身につける必要が

あるわけです。


■経理未経験

簿記の資格を持っている方なら、経理未経験や経理初心者でも採用される

可能性はあります。


しかし、現実には、経理実務未経験で、採用される可能性はかなり

低くなります。


では、そんなに経理の実務は難しいのかというと、

そんなことはありません。


経理の実務で、難しいといえる業務は、財務計画作成業務(総合予算作成業務)、

資金繰りや経営分析をはじめとした経営管理業務などです。


その他の年次決算業務・月次決算業務や税務申告業務は、はっきりいうと

単調なルーチン業務にすぎませんので、会社に入って仕事をしていけば、

ある程度の期間が経過すれば慣れて、問題なく遂行できる業務なのです。


しかし、経営管理に関わる、財務計画作成業務(予算作成業務)、資金繰り

や財務分析をはじめとした財務管理業務は、これらのスキルを身につけて

いる人自体が少ないことも影響して、会社で、経理の仕事に携わったとしても、

スキルを向上させることが難しい分野の業務といえます。


経理未経験の方でも理解できると思いますが、企業経営で重要なのは、

利益とキャッシュフローなので、どのような計画を立て、その計画を達成する

為にいかに管理していく業務を遂行できるのかが、経理という仕事で

問われているのです。


そうすると、同じ経理の仕事でも、どんな仕事ができるかによって、

会社での評価も大きく変わってきますし、経理の転職市場でも、市場価値の

高い経理マンになることができるのです。


であるなら、経理未経験の方が、直ぐにでも身につけるべきスキルは、

財務計画作成業務(予算作成業務)、資金繰りや財務分析をはじめとした

経営管理業務なのです。


ゆえに、経理未経験の方は、会社に入ってから覚えたら充分といえる

業務よりも、会社の利益に貢献できる、経営管理スキルを身につける

べきだといえるわけです。


■財務未経験

経理の仕事に携わっている方も、財務の仕事に関しては、財務初心者や

財務未経験といえる方が多いようです。


このように説明すると、経理の仕事に携わっていれば、財務の重要な業務

である資金繰り表の作成は遂行していると主張される方が多いのですが、

大半の方が作成する資金繰り表には、致命的な欠点があります。


では、資金繰り表の作成経験がある方にお尋ねしますが、皆さんは、

資金繰り表の作成に当たり、下記の項目を考慮に入れていますか?


・財務上の運転資金
・適正在庫
・バランスシートの改善
・損益計算書との整合性
・キャッシュフローの改善


上記5つの項目を考慮していない資金繰り表は、会社の生命線である資金繰り

業務を遂行するには相応しくない内容であり、財務の基本が理解できて

いないといえます。


また、正しい資金繰り表を作成できない人は、資金繰り表の作成と

財務計画(予算の作成)がほとんど同じであることすら知らない方が

多いのです。


しかし、財務未経験の皆さん、ご安心ください。


先程の5つの項目を考慮して資金繰り表を作成できる人材は、それほど多く

ないのが現状なのです。


そうすると、財務未経験の方が身につけるべきスキルは、財務の基本を

理解して、財務計画を作成し、正しい財務管理ができるスキルを身につける

ことなのです。


先ほども御説明したように、これらのスキルが身についていない方が多い

ので、会社で実務を通じてスキルを身につけようとしても、誤った実務の

スキルしか身につくことはないわけです。


よって、財務未経験の方が、転職先で、会社が求める財務の実務を遂行す

る為には、自分で学ぶしかないのです。


■経営企画未経験

経営企画部門に、経営企画初心者や経営企画未経験で採用されるとしたら、

営業やマーケティングの経験者や経理や財務の経験者なら、採用される

可能性はあるでしょう。


しかし、これら業務の経験者でも、企業経営という視点での業務経験は

無い方がほとんとのはずなので、経営企画という仕事の全体像や経営企画

の重要な業務を把握できている方は少ないはずです。


また、経営企画は、経営初心者として企業の経営層をサポートする役割

もありますので、社長や役員の秘書的な業務も行うことになります。


ところで、経営企画の重要な業務といえば、内外環境調査分析業務、

経営戦略策定、経営計画作成を挙げることができます。


これらの経営企画に主要な業務の経験が全てある方はまずいないでしょうから、

これらの業務を遂行する為のスキルは、必ず身につけておく必要があります。


一見すると、これらの業務を遂行する為のスキルは、相当高度なスキルの

様に見えますので、これらのスキルを身につけるといっても、一筋縄では

いかないように思えることでしょう。


しかし、それは間違いです。


これらの経営企画の重要な業務に必要なスキルは、経理に例えると、

簿記の知識の様なものなので、知識自体を身につけることも難しいことでは

ありませんし、理解をすることも困難ではないのです。


経営企画の重要な業務についての必要なスキルや知識がなければ、

企業の経営企画という仕事において、何をするべきかも分からないという

状態になることは間違いありません。


しかし、企業経営に必要な知識とスキルともいえる、内外環境調査分析業務、

経営戦略策定、経営計画作成の知識やスキルを身につけておけば、後は、

実践あるのみなので、何をするべきか分からないということにはならない

のです。


現実の経営企画部門では、内外環境分析をする際に、どこから手をつける

のかも分からない方が多いのが現状ですし、内外環境分析をする目的すらも

理解できている人は少ないのです。


経営のスタートライトともいえる、内外環境分析についての業務スキルが

無ければ、企業の成功を決定づける経営戦略を策定することはできませんし、

経営戦略が策定できなければ、経営計画が作成できないことは、いうまでも

ないことです。


よって、経営企画未経験の方が理解すべきことは、経営企画部門に配属された

後で、経営企画の仕事を通じて、経営企画の重要な業務に必要なスキルが、

学べるとは限らないということを認識すべきなのです。


ゆえに、経営企画未経験の方は、経営企画の重要な業務に必要なスキルに

ついては、自分で学ぶしかないわけです。


■マーケティング未経験

マーケティングは、企業の経営戦略において、最も重要な戦略であるので、

マーケティング部は企業の中心ともいえる存在の部署なのです。


現在では、多くの企業が、マーケティングの重要度を認識して、

マーケティング職の採用を強化しています。


このような背景から、マーケティング未経験でも、マーケティング職として

採用される可能性はあるのです。


マーケティング未経験の方が知りたいことは、企業における、マーケティング

業務には、どのような業務があるのかということでしょう。


まず、マーケティング未経験の方に理解して頂きたいこととしは、現状では、

企業によって、遂行されているマーケティング業務は大きく異なるという点です。


その理由としては、いまだに、マーケティングの役割が正しく認識されて

いないことがあげられます。


さすがに、マーケティングの役割を広告だけだと勘違いするようなことは、

組織に、マーケティング部が設置されている企業ではないでしょうが、

マーケティング部の役割が正しく理解されていない為に、本来行われるべき

マーケティング業務が、企業において行われていないことが数多くあるのが

現実なのです。


また、残念ながら、マーケティング業務を正しく理解できている人材は、

それほど多くないので、マーケティング部で働いていたとしても、

マーケティングのスキルが身につくとは限らないのです。


これらの複合的な原因が重なって、大半の企業では、マーケティングが機能

していないわけです。


そうすると、マーケティング未経験の方が選択する道は、1つしかありません。


自分で、マーケティング業務に不可欠な、マーケティングのスキルを

身につけるしかないのです。


ここでマーケティング未経験の方が考えることは、企業の経営戦略において、

最も重要な戦略であるマーケティングを、自分で学ぶことができるのかと

いうことでしょう。


しかし、ご安心ください。


マーケティングとは、儲ける方法を考えることなので、マーケティングの実務

において、難しい専門的な理論は必要ないのです。


よって、マーケティングにおける、基本的な理解さえできれば、マーケティング

業務を遂行することはできますので、マーケティング未経験の方は、

マーケティングの基本さえ理解すればよいのです。