企業価値評価


企業価値評価とは、現時点の企業価値を客観的に評価・算定することです。


企業経営をする上では、自社の企業価値は非常に重要な経営管理指標の1つです。


企業価値評価は、企業が発行している株式の価値の評価でもあります。


企業における企業価値評価の業務は、財務部の役割ですが、財務部が設置されていない

企業では、経理部の役割です。


では、企業価値評価が必要な時はどんなケースがあるのでしょうか。


主なケースとしては下記の項目が有ります。


①自社でM&A(企業の譲渡・買収・合併)を検討しているとき

②他社からM&A(企業の譲渡・買収・合併)を持ちかけられた時

③自社の増資による資金調達をする時

④非上場会社の場合、相続税対策の時


以上が、企業価値評価が必要な主なケースですが、高い企業価値を持っていれば、

株式交換制度を利用してM&A(企業の譲渡・買収・合併)をする際に、

自社の高株価のメリットをフルに享受できます。


また、企業価値評価というと上場企業もしくは、ある程度規模の大きな企業に

しかあまり関係がないとお思いの経営者の方もいらっしゃるとは思います。


昨今は上場会社が非上場会社をM&Aするケースが増加している環境下では、

ベンチャー企業(中小企業)にとっても企業価値評価は全く無縁な話ではなく、

ベンチャー企業の経営者も自社の企業価値を意識した経営がますます必要に

なってきます。


ちなみに、株式交換制度とは、企業を買収する際に、自社株を金銭の代わりに

買収先株主へ交付することです。


このように、経営者が現時点での企業価値を把握していないと、

M&Aを検討する際や、同業他社から合併などを持ちかけられた場合など、

不利な合併比率になり他社に飲み込まれることになりかねません。


そうならないためにも、定期的に、自社の企業価値を評価しておくことが、

適切な経営判断の手助けになります。


次に企業価値評価の一般的な評価手法は下記の通りです。


①時価純資産評価方法

②ディスカウントキャッシュフロー法(収益還元法)評価方法

③類似業種批准評価方法(マルチプル評価方法)


続いて企業価値評価の各評価方法の概要を紹介します。


①の時価純資産評価方法とは、資産と負債を時価評価して資産から負債を

差し引いて企業価値を評価する評価手法で、この評価方法のポイントは資産

をどのように時価評価するか、簿外債務等の存在の有無がポイントになる

企業価値評価方法です。


②のDCF評価方法とは、将来獲得できるであろう企業のキャッシュフロー

をベースに企業価値を評価する手法です。


この評価方法のポイントは、キャッシュフローをどれ位見込むか、割引率と

呼ばれている期待収益率をどうするか、キャッシュフローの成長率をどのよう

に想定するかによって企業価値が大きく変化する企業価値評価方法です。


③の類似業種批准評価方法とは、自社の業種・業態・業績・成長性・規模と

類似している上場企業を評価基準会社として、収益力や純資産を考慮し評価

する方法です。


この評価方法のポイントは、どの業種・業態を選択するかで、企業価値が大きく

変化する企業価値評価方法です。


また、この評価方法はマルチプル評価方法とも呼ばれています。


以上の内容は、どこでも説明されている一般的な企業価値評価に関する説明

ですが、経営者の方は、専門家が小難しく説明する評価方法は概要だけ理解

して頂ければ全く問題ありません。


そのような机上の空論よりも、経営者の方であれば誰しも感覚的に理解

されている、企業の本質的な価値は数字では評価しきれないという、

実際のビジネスの世界では常識なことこそ、企業価値にとっては最も重要

なことであり、その最も重要な部分を評価してこそ、企業の本質的な価値

に近い評価となります。


なお、企業価値評価をする際には、デューデリジェンスを実施することが

一般的です。


ちなみに、非上場株式の評価方法には、税法で定められた方法である、

国税庁方式という特殊な評価方法もあります。