起業後の資金繰りの悩み


経営者にとって、資金繰りに関しては、起業する前も、開業した後も悩みが尽きる

ことはありません。


しかし、経営者たるもの、資金繰りに対して不安になることだけは避けたいところです。


なぜなら、不安とは、自分自身が、よく理解していないことが原因で、

漠然と恐れたり、心細くなったり、何かよくないことが起きてしまうのでは

ないかという気持ちを抱くことだからです。


ゆえに、経営者は、みだりに不安になるのではなく、資金繰りについて正しく理解して、

資金繰りの課題に対して、適切な対策を講じることが必要なのです。


特に、起業家にとっては、開業してからの最大の難関である、経営が安定するまでの

1年前後の資金繰りを、どう乗り切ることができるのかが問われています。


ここで、起業家が注意しなければならないことは、資金繰りが悪化する原因を

正確に理解することです。


企業の資金繰りが悪化する原因を大別すると、売上不振が原因による資金繰りの悪化

のケースと、売上が好調にも関わらず資金繰りが悪化するケースに分類できます。


経営者にとって最もやっかいなのが、売上不振が原因による資金繰りの悪化の

ケースです。


資金繰りの悪化が売上不振の場合は、起業して経験の浅い経営者にとっては、

資金が続かなくなり事業を継続できなくなるかもしれないという、追い込まれた

不安定な精神状態の中で、売上不振の原因を的確に特定することは難しいこと

なのです。


企業経営という難しいことに取組む経営者としては、そのような独立後のピンチの

状況も想定して起業をすることが求められるのです。


ちなみに、売上が上がらない原因は、大別すると下記の3つの要因しか考えらません。


売上が思うように上がらない原因

①売れる商品やサービスが開発できていない。
②ターゲットが明確になっていない。
③ターゲットに対して、適切な広告がされていない。


上記の項目を見ても明らかなように、売上が思うように上がらない原因は極めて

単純明快なのです。


にもかかわらず、起業後に、売上が思うように上がらないということは、

事業を始める前に必ず明らかにしておくべき、マーケットでの成功要因が

明確になっていないことが原因といえます。


開業前に、マーケットでの成功要因を把握せずに、事業をはじめてしまうことは、

起業家にとっては自殺行為と言えることなのです。


経営者としての理想は、偶然に成功することではなく、必然的に成功することなので、

起業する前に、戦わずして勝つ状況を作りあげるために、マーケットで勝者となる為

の成功要因を掴んでおく必要があるのです。


次に、売上が好調にも関わらず資金繰りが悪化するケースについてですが、

このケースの課題は、財務上の運転資金の問題が大半を占めています。


財務上の運転資金の問題を大別すると、適正在庫を実現できていない為の

資金繰りの悪化のケースと回転期間の乖離が悪化することにより運転資金の

負担が重くなるケースに分類できます。


しかし、この売上が好調にも関わらず資金繰りが悪化するケースの場合は、

財務の専門家にアドバイスしてもらいさえすれば、ほとんどのケースで、

資金繰りが好転しますので、自社で対応できない場合は、早めに財務の専門家に

相談すべきでしょう。


なお、資金調達に自信が無い経営者の方は、基本的な中小企業の資金調達方法

についても自分自身で、理解しておく必要があるでしょう。


ちなみに、公認会計士や税理士は、会計や税務の専門家ではありますが、

財務の専門家とは言えませんので、財務の課題は、財務のプロに相談をすべきです。


このように、開業後の資金繰りの悩みで最もやっかいなのが、売上不振が原因による

資金繰りの悪化のケースなので、起業家にとっては、モノやサービスが売れる仕組み

づくりを構築しておくことが、独立前の最も重要な準備事項といえるでしょう。