企業が求める会計


現在は、会計は、広く社会の様々な場面で使用されており、何らかの活動

をしていれば、会計を利用していないことは、まず有り得ないといえる状況です。


そのような状況の中で、皆さんは、○○○会計、△△△会計、×××会計、

など様々な会計の種類を目にすることがあると思いますが、そもそも会計

とはなんでょうかと尋ねられた場合、皆さんは、どのように答えるでしょうか?


会計に馴染みが無い方は、「会計は経理の仕事で必要な知識」と言う方もいる

でしょうし、「会計は、簿記の仲間」と言う方もいれば、「会計と簿記は同じ」

と言う方もいるでしょう。


それでは、会計について解説させて頂きますが、会計とは、ある活動の結果

を報告する為に必要な、報告書を作成するための理論や報告書が完成する

までの一連のプロセスのことです。


ここで、皆さんは、ある疑問が湧いてくるとおもいますが、

会計と簿記の違いがわからないということではないでしょうか。


簿記は、ある活動について、帳簿に記録する為の方法なので、会計という理論

に基づいて、簿記という手段を用い帳簿が完成していくわけです。


そうすると、簿記や会計は、必ずしも企業等の利益を追求する団体だけが

利用するわけではなく、利益を追求しない様な団体でも利用されているのです。


そこで、会計の種類を大別する際に、組織という基準で分類すると、

企業会計と非営利会計に分類することができます。


非営利会計は、国や地方公共団体で行われている公会計、学校法人会計、

宗教法人会計などが代表例です。


次に、企業会計を詳しく確認すると、外部に報告する為に使用する財務会計と、

会社内部の経営管理目的で使用する管理会計に分類することができます。


財務会計という言葉を聞くと、会社の財務に関する財務計画や資金繰りなど

を想像する方もいるかもしれませんが、財務会計は、あくまでも法律や規則

などに準拠した外部の利害関係者に対して報告する会計なので、財務管理で

利用される会計ではありません。


この財務会計は、法律や規則などに準拠している会計なので、制度会計と

呼ばれることもあり、財務会計を大別すると、①会社法会計、

②金融商品取引法会計、③税務会計に分類することができます。


財務会計では、会社法の法定開示書類である計算書類を作成したり、

金融商品取引法の法定開示書類である有価証券報告書や四半期報告書を

作成したり、税務署に申告する法人税等の申告書類を作成したりする

わけです。


ちなみに、一般的な、上場会社の経理部が担当しているのは、財務会計であり、

上場会社の財務部経営企画部が担当しているのが管理会計なのです。


余談ですが、大企業では、役割分担が明確になっている関係で、経理部が

担当する業務は、財務会計に限定されています。


そのような状況が影響して、上場会社の経理部で働いていた人が、中小企業に

経理として転職すると、中小企業の経理業務では、財務会計だけではなく、

管理会計の業務も求められるので、管理会計の業務に対応できないことが、

退職に至る原因になっているケースが多いようです。


ここまでご紹介したように、会計の種類は様々ありますが、営利を追求する

企業において最も重要視されているのは、管理会計なのです。


企業は、利益をあげてなんぼなので、利益を確実に積み重ねていくために、

財務管理をする必要がありますので、管理会計なくして、財務管理をする

ことは不可能と言えます。


この管理会計で最も重要なことは、会社の予算である財務計画を作成し

予算統制して、戦略・活動の修正をするための予算管理サイクルを運用する

ことなので、管理会計で使用される、固定費・変動費・限界利益率などを

加味したCVP分析の概念は、予算管理サイクルを運用するための1つの歯車

にすぎないのです。


このように、会計の種類としては、様々な種類が存在していますが、

企業に限定すると、管理会計が最も企業からのニーズが高く、

企業が求める会計であるといえるでしょう。