研究開発部の役割


研究開発部の役割とは、企業が市場で勝ち抜くために自社製品の性能・品質・

コスト等のあらゆる点で競合製品を上回る競争力を確保して、企業業績向上

に貢献することです。


この研究開発部においては、技術が重要な位置を占めることは間違い

ないでしょう。


そして、この組織の役割というと、とかく技術的な面だけがクローズアップ

されてしまいます。


しかし、昔ならいざ知らず、研究開発部が技術に拘り過ぎると、

企業の競争力を阻害する要因になります。


現在は以前より、企業間の技術力の差が縮まっていますので、技術に頼った

製品を開発するのではなく、どのような製品を開発するのかが、研究開発部

には問われています。


要するに、研究開発部には、顧客志向の研究開発が必要であり、

従来型の優れた技術を取り入れた製品をつくるマネジメントスタイルを

転換しなければならないのです。


このように、現在の研究開発部は、ただ研究開発すればよいのではなく、

会社の業績向上に繋がる研究開発をする必要があるわけです。


この組織の役割である、主な具体的業務は下記の通りです。


研究開発部の主な業務

①新商品開発(ニーズの把握・絞り込み・ベネフィット)
②製品改良(差別化、コストダウン)
③基礎研究、理論的研究、開発研究、応用研究(技術開発、効率)
④営業サポート(クライアントへのプレゼン、サンプル提供)
⑤生産サポート(生産効率化、生産トラブル対応)


上記以外の業務では、新規事業の法令適用事前調査も担当する場合がございます。


また、研究開発の仕事をするうえで、研究開発部長や研究開部スタッフに

必要なスキルとしては、次のようなものがあります。


研究開発部長や研究開発部スタッフに必要なスキル

①マネジメント力
②情報の取得・評価・解析分析のスキル
③物事を概念化し大枠を捉え全体像を理解するコンセプチュアルスキル
④計画化スキル
⑤計画や企画書を表現するスキル
⑥マーケティングスキル
⑦論理的思考力(ロジカルシンキング)
⑧創造的思考力(クリエイティブシンキング)
⑨未来予測スキル
⑩研究開発費に関する予算や研究開発に必要な専門知識


ところで、研究開発部は、画期的な新製品を研究開発することは重要

ではありますが、この組織の役割で最も重要なことは、売れる製品を

研究開発することです。


この売れる製品とは、自分たちが良いと思い込んでいる製品ではなく、

顧客が求める製品のことです。


現代は、あらゆるモノやサービスが溢れており、消費者は、インターネット

などを駆使して自分が欲しいモノやサービスに関する様々な情報を取得して、

どのモノやサービスを選択するのかを決定します。


ということは、企業は、消費者が求めるモノやサービスを提供できなければ、

消費者から選んでもらえないということになり、現代は、顧客である購買者

の視点がない商品・サービスは、顧客から支持されることはないのです。


要するに、企業の論理で良い製品を研究開発部が開発したとしても、

購買者の視点が反映されていない製品が売れることはありません。


ゆえに、研究開発部は、マーケティングを行動指針として業務を遂行すべき

なのです。


このように、研究開発部に所属する者は、マーケティングを理解して、

研究開発にマーケティングの考えを取り入れることが重要です。


研究開発部にマーケティング機能が加われば、マーケティングの究極の目的である

はセリング(営業・販売)を不要にすることも不可能ではないでしょう。


よって、研究開発部に所属する技術者にこそ、マーケティング理論は

必要だといえるのです。