建築工事


■建築工事の種類

・建築工事工程

建築工事工程とは、建物がどのようなプロセスで建設されるのかを

示している建物本体工事作業を進める順序のことです。


この建築工事工程の読み方は、「けんちくこうじこうてい」と読みます。


解体工事が終わると、建築工事がスタートすることになります。


建築工事工程を大別すると、①地盤補強工事、②仮設工事、③基礎工事、

④主体工事、⑤仕上工事に分類することができます。


また、建築工事工程の各工事は、その工事の種類ごとに専門の施工業者が

工事をすることが一般的です。


各施工業者は、自分の担当の工事が終了したら、次の施工業者へ

バトンタッチすることになります。


企業において、本社ビルや工場の建築工事に関する業務は、総務部の役割です。


・建物本体工事

建物本体工事とは、建物本体に直接かかわる工事のことです。


建築工事をする場合は、原則、建設業許可が必要です。


この建物本体工事の読み方は、「たてものほんたいこうじ」と読みます。


一般的に、建物を建築する際の工事は、建物本体工事と付帯工事に分類する

ことができます。


宅地建物取引業者や建設会社は、建物の工事費用を安く見せる為に、建物本体工事と

付帯工事を別々の見積書で提示する場合がありますので注意が必要です。


また、建物本体工事には、解体工事、地盤補強工事、仮設工事、基礎工事、主体工事、

仕上工事含まれており、古い建築物がある場合の建築工事工程のはじまりは、

解体工事になります。


・付帯工事

付帯工事とは、建物を建てる建物本体工事とは別に必要になってくる

工事のことです。


必ず必要になってくる付帯工事としては、給排水衛生設備工事、電気設備工事、

ガス工事などがあります。


これらの付帯工事は、建築工事工程の進行具合を見て適時に工事がされる

ことになります。


この付帯工事の読み方は、「ふたいこうじ」と読みます。


また、付帯工事は、建物を購入する際に提示してもらう見積書に含まれて

いないことが多々あるので、不動産会社や建設会社から見積書を貰う時は、

付帯工事まで含めた見積書を提出してもらうべきでしょう。


・解体工事

解体工事とは、建物を建てる土地に古い建物が残っている場合などに、

その建物などを解体撤去する工事のことです。


この解体工事の読み方は、「かいたいこうじ」と読みます。


解体工事が必要な場合は、解体工事が建築工事工程のスタートラインとなります。


また、解体工事費用の相場は、地域によって多少異なりますが、おおよその

解体工事費用の相場坪単価としては3万円前後位が一般的です。


・地盤補強工事

地盤補強工事とは、敷地の地盤調査をした結果、軟弱地盤であることが

判明した場合に基礎工事をする前に地盤改良の補強をする工事のことです。


地盤補強工事の方法としては、表層改良工法、柱状改良工法、

鋼管杭工法があります。


地盤調査をする場合は、地盤調査が建築工事工程のスタートラインとなります。


この地盤補強工事の読み方は、「じばんほきょうこうじ」と読みます。


・仮設工事

仮設工事とは、建物を建築する為に必要な足場・仮囲い・仮設トイレ・

仮設電気・仮設水道などの設備等を組み立てたりする工事のことです。


この仮設工事の読み方は、「かせつこうじ」と読みます。


仮設工事は、建築工事工程のスタートラインであり、仮設工事が終了すると、

次は、基礎工事がはじまります。


また、仮設工事にてつくられた足場や仮設トイレなどは、建物の工事が全て

終了した時点で撤去されますが、仮設工事の工事費用の相場としては、

建物本体工事費の3%前後であることが多いようです。


・基礎工事

基礎工事とは、建物を建築する為に建物全体の荷重を地盤へ直接伝えるための

基礎をつくる工事のことです。


この基礎工事の読み方は、「きそこうじ」と読みます。


地盤補強工事が必要な場合は、基礎工事の前に行われます。


また、基礎工事が終了すると、いよいよ建物の骨組みをつくる主体工事の

建築工事工程に入っていきます。


基礎工事の工程の順番としては、下記の通りです。


基礎工事の工程の順番

①地縄→②地鎮祭→③遣り方→④根切り→⑤地業→⑥捨てコンクリート→

⑦型枠→⑧鉄筋組み→⑨打ち込み→⑩養生期間→⑪型枠ばらし→⑫玄関等土間打ち


・主体工事

主体工事とは、建物の骨格ともいえる躯体(架構)部分をつくる工事のことです。


この主体工事という場合は、基礎工事を含んている場合もあります。


この主体工事の読み方は、「しゅたいこうじ」と読みます。


主体工事は、建方工事や建方とも呼ばれています。


主体工事が終了すると、最後の建築工事工程である仕上工事をすることになります。


・仕上工事

仕上工事とは、建物の屋根の工事、床・壁・天井の工事・設備工事などの

建物を完成させる為の工事のことです。


仕上工事では、建物の内部が風雨にさらされないようにする為に、

最初に、屋根の工事をして、次に、外周壁の工事をしていくことになります。


この仕上工事の読み方は、「しあげこうじ」と読みます。


仕上工事は、建築工事工程の最終工程の工事になります。


・型枠工事

型枠工事とは、コンクリート製の建物の主体工事において、打ち込み(打設)の為に

必要となる器をつくるための工事です。


この型枠工事では、鉄筋の骨組をコンクリートパネル(コンパネ)などで

捨て型枠などの型枠をつくって打ち込みをし、養生するための型枠存置期間後に

型枠ばらしをして型枠工事が終了します。


この型枠工事の読み方は、「かたわくこうじ」と読みます。


また、型枠工事の費用としては、一般的に、躯体工事費の45%前後を占めていると

いわれるほど重要な工事であり、建物の強度や耐久性という観点からも建築工事の要

ともいえる工事です。


・塗装工事

塗装工事とは、建物の内壁や外壁(外周壁)などの表面に塗料を塗りつけて

皮膜を形成する工事のことです。


この塗装工事の読み方は、「とそうこうじ」と読みます。


塗装工事の工程種類としては、壁を塗装する場合や屋根を塗装する場合など

工事の場所によって異なります。


塗装工事の工程種類としては、仮設足場工事、高圧洗浄などの下地処理、養生、

下塗り、中塗り、上塗りなどがあります。


・コンクリート工事

コンクリート工事とは、住まいの基礎工事において、鉄筋を組み、型枠を取りつけ、

コンクリートを流し込む工事のことです。


このコンクリート工事では、使用する材料の選定、材料の配合割合の決定、

コンクリートの練混ぜ方などの各工程の施工精度次第です。


コンクリートが固まった時に、クラックが発生しないこと、 耐久性があること、

必要な強度があること等の品質に差が出ます。


また、コンクリート工事におけるチェックポイントとしては、下記の通りです。


・使用するコンクリートを製造している工場がJIS認定工場であるかどうか
・求めている品質を満たしているコンクリートであるかどうか
・打ち込み(打設)前に、型枠内を清掃をしているかどうか
・充分に型枠に水をかけているかどうか


・タイル工事

タイル工事とは、建物の内側である床や壁、建物の外側である壁や床などを

タイルを用いて仕上る工事のことです。


タイル工事で使用される代表的なタイルの種類としては、陶器質タイル、

せっ器質タイル、磁器質タイルにがあります。


また、タイル工事の施工方法としては、圧着貼り工法、団子貼り工法、

ユニット貼り工法、接着貼り工法、引掛け工法があります。


タイル工事をする際には、タイルを貼りつける為に必要な、モルタル、

セメントペースト、接着剤などは必要不可欠なものです。


・鉄筋工事

鉄筋工事とは、 鉄筋工作図に従い棒鋼等の鋼材を切断、曲げなどの加工を施して

鉄筋を組立てる建物の骨格をつくる為の工事のことです。


この鉄筋工事の読み方は、「てっきんこうじ」と読みます。


また、鉄筋工事における鉄筋の組立順序としては、①鉄筋の設置場所の墨出し、

②鉄筋位置を修正する台直し、③柱主筋・帯筋、④壁筋、⑤はり主筋、⑥あばら筋、

⑦スラブ筋・階段筋の順番となっています。


・左官工事

左官工事とは、 左官が、建物の内装や外装の仕上げを行う工事のことです。


この左官工事の読み方は、「さかんこうじ」と読みます。


最近は、左官工事が減少していますが、その原因は、下記の通りです。


・石膏ボード等の使用が増えて住宅の様式が多様化してきたこと
・建築工期を短くするためにコンクリートにモルタルを厚く塗らないようになったこと
・左官工事は時間がかかること


また、意外と知られていないのが、左官工事に関する国家資格のことです。


左官工事に関する国家資格とは、左官技能士という資格です。


左官技能士の資格試験は、都道府県職業能力開発協会が実施しています。


試験の内容は、学科試験と実技試験で、どんなに腕の良い左官でも、左官技能士の資格を

持たない者が左官技能士を名乗ることは職業能力開発促進法にて禁止されています。


ちなみに、左官技能士の資格試験には、1級と2級の資格試験があり、

どちらの資格試験にも、実技作業試験が含まれています。


■基礎工事に関連する事項

・地縄

地縄とは、基礎工事をはじめる前に、敷地内に建物の位置を明確にするために縄を

張り巡らす作業のことです。


この地縄の読み方は、「じなわ」と読みます。


また、地縄の現場を、施主が確認することが地縄立会いです。

地縄の次の基礎工事の工程としては、地鎮祭です。


・地鎮祭

地鎮祭とは、基礎工事をはじめる前に、土地の氏神を鎮め、建築工事の安全・無事を

祈り建物の繁栄を祈るための儀式のことです。


地鎮祭は、一般的に、吉日を選んで行なわれることが多く、地鎮祭の時に準備

するものです。


祭壇、施主が用意するものとしては、お供え物のお米、お酒、お供物

(海の幸・山の幸・野の幸)、塩、水、初穂料、榊、湯呑み、紙コップ、

半紙などがあります。


施工会社が用意するものとしては、青竹、笹竹、注連縄、盛り砂、盛土、鍬、

スコップなどがあります。


この地鎮祭の読み方は、「じちんさい」と読みます。


地鎮祭の進行内容としては、修祓→降神→献饌→祝詞奏上→清祓→地鎮→

玉串奉奠→撤饌→昇神→直会となっており、地鎮祭の進行内容は、地域によって

多少やり方が異なる場合があります。


地鎮祭の次の基礎工事の工程としては、遣り方です。


・遣り方

遣り方とは、基礎工事をはじめる前に、地縄を目安にして、敷地内のどのあたりに

建物を配置するかを貫や杭などで表示する作業のことです。


この遣り方の読み方は、「やりかた」と読みます。


遣り方の次の基礎工事の工程としては、根切りです。


・根切り

根切りとは、建物の基礎などの工事の際に、地面を掘削して土を掘り取り

必要な空間を造ることを意味しています。


根切りの読み方は、「ねきり」と読みます。


根切りの次の基礎工事の工程としては、地業です。


・地業

地業とは、建物の基礎工事において、敷地内の地盤等を強固にするために

砕石などを敷いて機械を使用して締め固める基礎工事の作業のことです。


この地業の読み方は、「ちぎょう」と読みます。


地業の次の基礎工事の工程としては、捨てコンクリート(捨てコン)です。


・型枠

型枠とは、建物の基礎工事において、打ち込みの為に必要となる器のことです。


建物の基礎工事で使用される型枠は、鋼製型枠と木製型枠があります。


この型枠の読み方は、「かたわく」と読みます。


型枠工事は、最初に、外部型枠をつくり、鉄筋組みの後に、内部型枠を

つくることになります。


型枠の次の基礎工事の工程としては、鉄筋組みです。


・鉄筋組み

鉄筋組みとは、建物の基礎工事において、基礎の強度を高めるために打ち込み前に

配筋をする基礎工事の作業のことです。


この鉄筋組みの読み方は、「てっきんぐみ」と読みます。


また、鉄筋組みが正しく施工されていないと、基礎の強度が不足したり、

コンクリートにクラックが発生したりする原因となります。


鉄筋組みの次の基礎工事の工程としては、打ち込み(打設)です。


・打ち込み

打ち込みとは、建物の基礎工事において型枠をつくった後に、その型枠の中に

コンクリートを流し込む基礎工事の作業のことです。


この打ち込みの読み方は、「うちこみ」と読みます。


また、打ち込みは、打設とも呼ばれています。


打ち込みの次の基礎工事の工程としては、養生期間です。


・養生期間

養生期間とは、建物の基礎工事などのさいに、打ち込み(打設)してから型枠を

外すまでの期間のことです。


この養生期間の読み方は、「ようじょうきかん」と読みます。


養生期間の次の基礎工事の工程としては、型枠ばらしです。


・型枠ばらし

型枠ばらしとは、建物の基礎工事などのさいに、養生期間が終了して外部型枠と

内部型枠や上下止め金具などを取り外すことです。


この型枠ばらしの読み方は、「かたわくばらし」と読みます。


型枠ばらしの次の基礎工事の工程としては、玄関等土間打ちです。


・玄関等土間打ち

玄関等土間打ちとは、建物の基礎工事などのさいに、型枠ばらしが終了した後に、

玄関、勝手口、テラスなどの形状に合わせて型枠を組んで打ち込み(打設)を

することです。


この玄関等土間打ちの読み方は、「げんかんとうどまうち」と読みます。


玄関等土間打ちは、建物の基礎工事の最終工程になる作業です。 


・アンカーボルト

アンカーボルトとは、建物の基礎工事において、基礎と土台をしっかりと

固定する為の固定金具のことです。


このアンカーボルトは、地震などによって、建物に大きな力が加わった時に、

基礎から土台がずれたりしないために設置するので、アンカーボルトの設置の仕方は

非常に重要といえます。


また、 アンカーボルトの強度は、アンカーボルトの太さ、アンカーボルトの材質、

アンカーボルトの埋込み深さによって決まってくるといわれています。


・アンカーヘルプ

アンカーヘルプとは、建物の基礎工事において、打ち込み(打設)前に、アンカーボルトを

固定する為に用いる固定金具のことです。


このアンカーヘルプは、型枠に直接固定するタイプのものと、鉄筋に直接固定する

タイプのものがあり、基礎の状態に応じて使い分けられています。


・客土

客土とは、建物の基礎工事などのさいに、掘削作業をした土に何らかの問題が

あった場合などに、他所から土を搬入して用いることです。


この客土の読み方は、「きゃくど」と読みます。


・クリッパー

クリッパーとは、建物の基礎工事において、型枠に鋼製型枠を採用した場合に鋼製枠と

鋼製型枠を連結させるために使用する固定金具のことです。


このクリッパーで型枠を固定した後に、アンカーボルトを使用することになります。


・結束線

結束線とは、建物の基礎工事において、鉄筋組みの際に鉄筋と鉄筋を固定するために

使用する鉄線のことです。


この結束線の読み方は、「けっそくせん」と読みます。


・コーナー鉄筋

コーナー鉄筋とは、建物の基礎工事において、基礎の角に当たる部分に設置される

アルファベットのL時の形状をした鉄筋のことです。


建築基準法においては、基礎の角に当たる部分は、鉄筋を補強することが

規定されています。


・GL

GLとは、建物の基礎工事において、 建物の高さを決定する際に基準

となる地点のことです。


GLは、ground line(グランドライン)の頭文字を取って略したものです。


このGLが基準となって、建物の建築工事が進行していくことになりますので、

GLは建設工事においては非常に重要なポイントといえます。


・ジョイント筋

ジョイント筋とは、建物の基礎工事において、 鉄筋の長さが基礎の長さよりも

短い場合に長さが足りない分の鉄筋を連結させる為の鉄筋のことです。


このジョイント筋の読み方は、「じょいんときん」と読みます。


ジョイント筋以外で、基礎工事の鉄筋に関する用語には、コーナー鉄筋、ベース筋、

ユニット鉄筋などがあります。


・上下止め金具

上下止め金具とは、建物の基礎工事において、型枠に鋼製型枠を採用した場合に

鋼製枠を固定する為に用いる固定金具のことです。


・墨出し

墨出しとは、建物の基礎工事において、型枠や鉄筋などを正確な位置に設置する為に、

それらの位置などをベースに表示する作業のことです。


墨出しを行った後に、型枠を設置したり鉄筋組みをすることになります。


この墨出しの読み方は、「すみだし」と読みます。


・防湿シート

防湿シートとは、建物の基礎工事において、湿気の元となる地面に近いベースに

張り付ける湿気を通しにくいシート状のフィルムのことです。


また、防湿シートは、基礎だけに利用するのではなく、湿気の元となりそうな

壁などにも利用されています。


そして、防湿シートは、内部結露対策にも必須といえるものです。


・肌別れ

肌別れとは、建物の基礎工事において、基礎と玄関等の土間が離れてしまうような

状態のことです。


この肌別れの読み方は、「はだわかれ」と読みます。


また、左官工事の工程の境になる面で剥離を起こした場合についても、

肌別れと呼ぶ場合があります。


・被り厚

被り厚とは、建物の基礎工事において、打ち込み(打設)をした表面から鉄筋までの

厚さのことです。


この被り厚の読み方は、「かぶりあつ」と読みます。


壁、柱、梁などの被り厚は、建築基準法において規定されており、被り厚が厚い方が

耐久性も高くなります。


・ベース筋

ベース筋とは、建物の基礎工事において、基礎の一番下の部分に網目模様のように

張り巡らせた鉄筋のことです。


このベース筋の読み方は、「べーすきん」と読みます。


ベース筋は、基礎梁(地中梁)等とともに、基礎の重要な構造部材(構造材)といえます。


また、布基礎のようにアルファベットのTを逆さまにしたような基礎の構造を

している場合はベース筋と呼んでいます。


・ユニット鉄筋

ユニット鉄筋とは、建物の基礎工事において、鉄筋を現場にて配筋せず、

事前に基礎図面などに基づき工場で機械により溶接加工をして生産された

鉄筋のことです。


このユニット鉄筋の読み方は、「ゆにっとてっきん」と読みます。


ユニット鉄筋を使用するメリットは、自動化された機械が溶接加工を行うので

鉄筋の品質が均一なことと、現場での作業の省力化を図れることなどがあります。


・コールドジョイント

コールドジョイントとは、建物の基礎工事において、1回打ち込み(打設)をしてから、

次の打ち込みをするまでの時間が適切でない場合に、一回目のコンクリートと二回目

のコンクリートが一体化せずコンクリートの継ぎ目ができた状態のことです。


このコールドジョイントが発生すると、基礎の強度や基礎の耐久性などを著しく

劣化させる原因となり、建物の寿命を縮めることに繋がります。


コールドジョイントの原因の大半は、打ち込み計画自体に問題がある場合が多く、

次いで、打ち込み計画通りに、施工を実施していないなどがあります。


・オートレベル

オートレベルとは、建物の基礎工事において、GL設定などの作業の際に用いる敷地の

高低差を測るために使用する機械のことです。


このオートレベルは、自動で敷地の高低差を測量してくれるわけでは無いので、

敷地の高低差を測量する場合は、オートレベルを使用する人と、スタッフ(標尺)

という目盛りが記されている伸縮する棒を持つ人が必要です。


・冠水養生

冠水養生とは、建物の基礎工事において、主に夏季の暑い時期に基礎のベースに

打ち込み(打設)をした後に、コンクリートを乾燥から守る為に基礎のベースに

水を張る作業のことです。


この冠水養生は、基本的に、夏季の暑さによる乾燥からコンクリートを守る為に

行われる作業なので、寒い冬季の時期に行われる作業ではありません。


この冠水養生の読み方は、「かんすいようじょう」と読み、冠水養生は、散水養生

とも呼ばれています。


・コンクリートパネル

コンクリートパネルとは、建物の基礎工事において、型枠をつくる際に用いられる

合板やベニヤ板(単板)のことです。


コンクリートパネルというとコンクリート製の板だと思ってしまいそうですが、

少なくとも、建物の基礎工事においては、コンクリートパネルという言葉が出てきた

場合は、合板やベニヤ板のことを指しています。


また、コンクリートパネルは、コンパネと呼ばれることもあります。


・養生

養生とは、汚してしまったり、傷がついてしまわないように、汚したくない場所や

傷をつけたくない場所をシートや板で保護することです。


この養生の読み方は、「ようじょう」と読みます。


建物の基礎工事においては、養生期間に、基礎の養生を行います。


・養生シート

養生シートとは、建物の基礎工事において、基礎のベースや基礎立ち上がりの

打ち込み(打設)が終わった後にそれらの上に養生のためにかけるシートのことです。


・土壌処理

土壌処理とは、建物の基礎工事において、基礎のベースや基礎立ち上がりの

打ち込み(打設)の前後に、シロアリを寄せ付けないようにするために薬剤散布を

することです。


この土壌処理の読み方は、「どじょうしょり」と読みます。


土壌処理をしておかないと、シロアリにより建物の構造部分である柱などが

食い荒らされて建物の寿命を縮めてしまうことになります。


シロアリが通りそうな基礎の部分を薬剤で処理しておくことは、

シロアリの侵入を防ぐ最も効果的な対策といえますので、建物の基礎工事において、

土壌処理をすることは、必須の作業といえます。


・砕石

砕石とは、建物の基礎工事において、地業の際に使用されている、岩盤を破砕機等で

人工的に小さく崩した石のことです。


この砕石の読み方は、「さいせき」と読みます。


また、砕石には、天然の岩盤を使用したものと、人工的な再生砕石があります。


・再生砕石

再生砕石とは、建設工事や建物の解体工事などで出たコンクリート塊などを

一定の大きさに砕いて選別してできた砕石のことです。


この再生砕石の読み方は、「さいせいさいせき」と読みます。


また、再生砕石に、アスベストが含まれている場合もありますので、建物の基礎に

使用されることがある再生砕石については、仕入先業者をしっかりと吟味したい

ところです。


■鉄筋工事に関連する事項

・鉄筋

鉄筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

引張りに弱いコンクリートを補うために利用する棒鋼のことです。


この鉄筋の読み方は、「てっきん」と読みます。


また、鉄筋は、鉄スクラップを原料とし電気炉で製造されていることが多いので、

鉄筋の相場は、鉄スクラップの相場に左右されるといえます。


・異形鉄筋

異形鉄筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

コンクリートと鉄筋がしっかりと付着するように鉄筋の表面に凹凸の突起がある

棒鋼のことです。


この異形鉄筋の読み方は、「いっけいてっきん」と読みます。


また、異形鉄筋は、主に電炉の東京製鉄や大和工業などの鉄鋼メーカーの

主力商品となっています。


・主筋

主筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

鉄筋コンクリート造の柱などの建物の荷重を支える棒鋼のことです。


この主筋の読み方は、「しゅきん」と読みます。


また、主筋は、引張力がかかる位置に配置されます。


ちなみに、主筋を「しゅうすじ」と読む場合は、主君・主人の血筋や主君・

主人に近い関係を意味しています。


・差し筋

差し筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

打ち込み(打設)部分より飛び出ている棒鋼のことです。


この差し筋の読み方は、「さしきん」と読みます。


棒鋼は、高炉の鉄鋼メーカーでなく、電炉の鉄鋼メーカーが主力にしている商品で、

近年は、中国産の安価な棒鋼が出回って市況が値崩れしています。


・配力筋

配力筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

主筋に対して直角の位置に配置される棒鋼のことです。


この配力筋の読み方は、「はいりょくきん」と読みます。


また、配力筋は、建物の荷重を主筋に伝えるための役割があります。


・腹筋

腹筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

上端の主筋と下端の主筋の中間の位置に配置される棒鋼のことです。


この腹筋の読み方は、「はらきん」と読みます。


・あばら筋

あばら筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

主筋を補強する為に一定間隔で巻きつけた鉄筋のことです。


このあばら筋の読み方は、「あばらきん」と読みます。


また、あばら筋は、梁などの横架材に使用される補強のための鉄筋ともいえます。


あばら筋は、スターラップ筋とも呼ばれています。


・帯筋

帯筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

主筋を補強する為に一定間隔で巻きつけた鉄筋のことです。


この帯筋の読み方は、「おびきん」と読みます。


また、帯筋は、柱などの縦架材に使用される補強のための鉄筋ともいえます。


帯筋は、フープ筋とも呼ばれています。


・巾止め筋

巾止め筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

両サイドの腹筋と腹筋の間隔を保ち固定する為の鉄筋のことです。


この巾止め筋の読み方は、「はばどめきん」と読みます。


また、巾止め筋のピッチは、種類に応じて一定間隔としないと強度を保つ

ことができません。


・上端筋

上端筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

鉄筋が上下に配置されている場合の上側に設置されている鉄筋のことです。


この上端筋の読み方は、「うわばきん」と読みます。


上端筋に対するのが下端筋です。


・下端筋

下端筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

鉄筋が上下に配置されている場合の下側に設置されている鉄筋のことです。


この下端筋の読み方は、「したばきん」と読みます。


下端筋に対するのが上端筋です。


・スラブ筋

スラブ筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

鉄筋コンクリート造の基礎の一番下に網目模様のように張り巡らせた鉄筋のことです。


このスラブ筋の読み方は、「すらぶきん」と読みます。


スラブ筋のスラブは、床などを意味しているので、べた基礎のように基礎の一番下が

一枚の床板のようになっている場合には、スラブ筋と呼んでいるわけです。


・せん断補強筋

せん断補強筋とは、建物の鉄筋工事などにおいて使用する構造部材(構造材)であり、

地震の揺れなどで鉄筋がずれて発生することがあるせん断による破壊を防止する

為の鉄筋のことです。


このせん断補強筋の読み方は、「せんだんほきょうきん」と読みます。


また、せん断補強筋は、用途に応じて、あばら筋、スターラップ筋、帯筋、

フープ筋と呼ばれています。


・重ね継手

重ね継手とは、建物の鉄筋工事などをする際に、鉄筋を伸ばす必要がある場合に、

鉄筋と鉄筋の端を一定の長さだけ重ねて延長する方法のことです。


この重ね継手の読み方は、「かさねつぎて」と読みます。


また、重ね継手の長さは、一律ではなく、コンクリートの強度や鉄筋の種類

などで変わってきます。


・定着

定着とは、建物の鉄筋工事などをする際に、鉄筋を接合部であるコンクリートに

決められた長さを確保しつつ固定することです。


この定着の読み方は、「ていちゃく」と読みます。


また、定着にて決められた長さのことを、定着の長さといいます。


定着の長さは、重ね継手の長さより短くなっています。


・ガス圧接

ガス圧接とは、建物の鉄筋工事などをする際に、鉄筋の端と鉄筋の端を接合するために

鉄筋の端と端をアセチレンと酸素を用い加熱し圧力を加えて接合する方法のことです。


このガス圧接の読み方は、「がすあっせつ」と読みます。


また、ガス圧接にて接合された部分は、一定以上の厚みが求められます。


・呼び径

呼び径とは、建物の鉄筋工事などをする際に用いる鉄筋の平均的な直径のことです。


この呼び径の読み方は、「よびけい」と読みます。


また、鉄筋の種類によっては鉄筋の表面に凹凸がある場合もありますので、

呼び径が重要となります。


・スパイラル筋

スパイラル筋とは、建物の鉄筋工事などをする際に、主筋を補強する為に螺旋状に

継ぎ目ができることがないようにぐるぐる巻きつけた鉄筋のことです。


このスパイラル筋に似ている鉄筋には、せん断補強筋である、あばら筋、

スターラップ筋、帯筋、フープ筋があります。


また、スパイラル筋は、スパイラルフープとも呼ばれています。


■型枠工事に関連する事項

・スペーサー

スペーサーとは、型枠工事などの際に、鉄筋を固定し被り厚を保つために型枠に用いた

コンクリートパネル(コンパネ)や捨てコンクリート(捨てコン)などと鉄筋の隙間を

確保するための部材のことです。


このスペーサーの素材としては、コンクリート、セラミック、プラスチック、

鋼などがあります。


・セパレーター

セパレーターとは、型枠工事などの際に、向かい合う外側と内側の型枠の間隔を

一定間隔に維持する為に使用する部材のことです。


このセパレーターは、型枠工事において打ち込み(打設)をする時に使用されるので、

型枠工事後も、セパレーターは、コンクリートの中に残ることになります。


・フォームタイ

フォームタイとは、型枠工事などの際に、向かい合う外側と内側の型枠の間隔を

一定間隔に維持する為に締め付けて固定するための部材のことです。


このフォームタイは、型枠工事において打ち込み(打設)をする時に使用されるので、

型枠工事後も、フォームタイは、コンクリートの中に残ることになります。


・端太角

端太角とは、型枠工事などの際に、型枠の側面を押さえたり、支持したり、

固めるために用いる部材のことです。


端太角のサイズとしては、一般的に、10cm前後の角材が使用されています。


この端太角の読み方は、「ばたかく」と読みます。


・捨て型枠

捨て型枠とは、型枠工事などの際に、打ち込み(打設)をした後もコンクリート表面

から取りはずすことがなく構造物の一部として使用する型枠のことです。


この捨て型枠の読み方は、「すてかたわく」と読みます。


また、捨て型枠を使用する目的としては、装飾のため、耐久性を高める為、

施工を容易にする為などがあります。


捨て型枠は、埋設型枠、永久型枠、打込み型枠、プレキャスト型枠

とも呼ばれています。


■塗装工事に関連する事項

・塗装

塗装とは、建物の内壁や外壁(外周壁)などの表面に塗料を塗りつけて皮膜を

形成することです。


この塗装の読み方は、「とそう」と読みます。


塗装をする目的としては、壁などの塗装対象を保護する目的(防水、耐火、防腐など)、

壁などの見栄えを良くするため(意匠、彩色、模様など)、壁などに新たな機能を持た

せるため(光触媒、親水性、撥水、分解力、蛍光、遮熱)などです。


塗装の方法としては、ハケ塗り、ローラー塗り、吹付塗装、焼付け塗装 、浸漬塗り、

エアレススプレー、ロールコーター、電着塗装、粉体塗装、静電塗装、紫外線硬化塗装

などがあります。


・塗料

塗料とは、建物の内壁や外壁(外周壁)などの表面に皮膜を形成するための液体や

粉状になっている、塗装のため塗りつける材料のことです。


この塗料の読み方は、「とりょう」と読みます。


また、塗料の種類としては、水性塗料(水性ペイント)と油性塗料(油性ペイント)に

分類することができます。


■コンクリート工事に関連する事項

・コンクリート

コンクリートとは、細骨材と粗骨材などの骨材とセメントに水を加え混和剤を

一定の割合を入れて練混ぜたもののことです。


このコンクリートに使用されている材料を使用量の順番にあげると、粗骨材、

細骨材、水、セメント、混和材の順番になっています。


また、コンクリートの特徴としては、さまざまな形をつくることができること、

材質が均一であること、耐久性があることなどがあります。


コンクリートの種類は非常に多岐にわたりますが、変わり種のコンクリートの

分類の基準としてコンクリートを生産する場所で分類する場合があり、

レディミクスコンクリート(生コンクリート・生コン)と現場練りコンクリートが

あります。


・骨材

骨材とは、コンクリートやモルタルを製造する際に使用する砂のことです。


砂の大きさにより骨材の種類を大別すると、粗骨材と細骨材に分類

することができます。


また、素材の違いにより骨材の種類を大別すると、天然骨材、人工骨材、

再生骨材に分類することができます。


この骨材の読み方は、「こつざい」と読みます。


・細骨材

細骨材とは、コンクリートやモルタルを製造する際に使用する

85%以上が5mm以下の砂のことです。


JISの骨材ふるい分け試験では、5mm網ふるいを85%以上通過できる

ものを細骨材と定義しています。


この細骨材の読み方は、「さいこつざい」と読みます。


・粗骨材

粗骨材とは、コンクリートやモルタルを製造する際に使用する

85%以上が10mm以下の砂のことです。


この粗骨材の読み方は、「そこつざい」と読みます。


JISの骨材ふるい分け試験では、10mm網ふるいを85%以上通過できる

ものを粗骨材と定義しています。


・天然骨材

天然骨材とは、コンクリートやモルタルを製造する際に使用する天然の砂を

原料とした骨材のことです。


この天然骨材の読み方は、「てんねんこつざい」と読みます。


また、天然骨材は、砂礫層から採掘した陸砂や陸砂利、山を削って採掘した

山砂や山砂利、川の川床などから採掘した川砂や川砂利、海岸で採掘した浜砂、

海底から採掘した海砂などが素材として用いられています。


・人工骨材

人工骨材とは、コンクリートやモルタルを製造する際に使用する人工の砂原料とした

骨材のことです。


人工骨材は、人工的な工程を通して製造され、人工骨材の種類としては、

高炉スラグ骨材(高炉スラグ細骨材・高炉スラグ粗骨材)、人工軽量骨材などがあります。


この人工骨材の読み方は、「じんこうこつざい」と読みます。


人工骨材は骨材の中では比較的軽い方なので、軽いコンクリートなどを製造

したいときに利用されることが多いようです。


■タイル工事に関連する事項

・圧着貼り工法

圧着貼り工法とは、建物の内側である床や壁、建物の外側である壁や床などを

タイルを用いて湿式工法で仕上るタイル工事のことです。


この圧着貼り工法の読み方は、「あっちゃくばり」と読みます。


圧着貼り工法では、モルタルを壁に塗り、モルタルが硬化しないうちに、

その上にタイルを押し付けて貼る工法です。


・団子貼り工法

団子貼り工法とは、建物の内側である床や壁、建物の外側である壁や床などを

タイルを用いて湿式工法で仕上るタイル工事のことです。


この団子貼り工法の読み方は、「だんごばりこうほう」と読みます。


団子貼り工法では、タイルの裏側にモルタルを塗って整えてから壁に

貼りつける工法です。


・ユニット貼り工法

ユニット貼り工法とは、建物の内側である床や壁、建物の外側である

壁や床などをタイルを用いて湿式工法で仕上るタイル工事のことです。


このユニット貼り工法の読み方は、「ゆにっとばりこうほう」と読みます。


ユニット貼り工法では、最初に、小さなタイルの裏にシートを貼り、

マスクをかぶせた後にモルタルを塗って、その後マスクを取りはずしてシート毎に

タイルを壁に貼りつける工法で貼る工法なので、施工時間を短縮できコストも

安くできます。


・接着貼り工法

接着貼り工法とは、建物の内側である床や壁、建物の外側である

壁や床などをタイルを用いて乾式工法で仕上るタイル工事のことです。


この接着貼り工法の読み方は、「せっちゃくばりばりこうほう」と読みます。


接着貼り工法では、下地材に接着剤を塗ってタイルを壁に貼りつける工法です。


・引掛け工法

引掛け工法とは、建物の内側である床や壁、建物の外側である

壁や床などをタイルを用いて乾式工法で仕上るタイル工事のことです。


この引掛け工法の読み方は、「ひっかけこうほう」と読みます。


引掛け工法では、特殊仕立てになっている下地材にタイルを引っ掛けることで

タイルを壁に貼りつける工法です。


・タイル割り

タイル割りとは、建物の内側である床や壁、建物の外側である壁や床などを

タイルを用いてタイル工事のときに、タイルを割ってしまうことではなく、

タイルを貼る場所や見栄え、目地の幅も考慮して、タイルの寸法やタイルの

取り付け位置を計画することです。


このタイル割りは、設計図の段階において作成されていることは

稀であるといわれています。


■左官工事に関連する事項

・左官

左官とは、コンクリートブロックの壁・床・土塀などを下地にして、

こてを使い最終的な表面仕上げを施す職人のことです。


・湿式工法

湿式工法とは、左官が左官工事を行う際に利用する、下地材や仕上材に水を

混ぜて施工をし、仕上げの工程が、下塗り、中塗り、上塗りの3工程となっている、

乾燥硬化に一定期間を要する工法のことです。


この湿式工法の読み方は、「しっしきこうほう」と読みます。


湿式工法に対するのが、乾式工法です。


・乾式工法

乾式工法とは、水を使用する必要が無い、クロス、石膏ボード、合板などを使用し

接着剤などを利用して貼り付ける左官工事工法のことです。


この乾式工法の読み方は、「かんしきこうほう」と読みます。


乾式工法は、湿式工法と比べて、建築工期が短くて済みますので、

最近は、乾式工法が利用されるケースが増えています。


・塗壁

塗壁とは、左官が左官工事を行う際に、土、モルタル、漆喰などを利用して

塗り重ねる工事をする湿式工法にて仕上げた壁のことです。


この塗壁の読み方は、「ぬりかべ」と読みます。


また、塗壁は、伝統的な左官工事の工法でもありますが、最近は、塗壁が利用される

ケースが少なくなっています。


そして、塗壁は、断熱性、調湿性、防音性などが高いといわれています。


・ラスモルタル塗り

ラスモルタル塗りとは、左官が左官工事を行う際に、ワイヤーラスやメタルラスなどを

下地にしてモルタルを塗る湿式工法にて仕上げた壁のことです。


このラスモルタル塗りの厚さが一定以上の場合に限り、防火構造の壁として

認定されています。


ちなみに、ラスとは、建築工事などおいて使用されている金網の種類のことです。


・刷毛引き仕上

刷毛引き仕上とは、左官が左官工事を行う際に、こてで塗材を押さえてから、

硬化してしまわない間に壁の表面を刷毛を利用して荒し目をつける仕上方法のことです。


この刷毛引き仕上の読み方は、「はけびきしあげ」と読みます。


また、刷毛引き仕上は、熟練した技術が要求される仕上方法ではなく、

建築工期も短時間しか必要ではありません。


・土壁

土壁とは、左官が左官工事を行う際に、土を利用して工事をする湿式工法にて

仕上げた壁のことです。


この土壁の読み方は、「つちかべ」と読み、土壁は、京壁とも呼ばれることがあります。


また、土壁の工程としては、①水合わせ、②小舞掻き、③荒壁つけ、④大直し、

⑤中塗り、⑥仕上げ塗り、となっています。


土壁の種類としては、聚楽壁、大津壁、珪藻土などがあります。


・京壁

京壁とは、左官が左官工事を行う際に、壁の表面がざらざらとした砂状になるように

仕上げた壁のことです。


この京壁の読み方は、「きょうかべ」と読み、京壁は、土壁とも呼ばれることがあります。


・聚楽壁

聚楽壁とは、左官が左官工事を行う際に、京都西陣で産出される本聚楽土を利用して

仕上げた壁のことです。


この聚楽壁の読み方は、「じゅらくかべ」と読みます。


聚楽壁は、落ち着いた上質な雰囲気を醸し出しますので、お茶室や歴史的建造物

などにも多数使用されています。


・大津壁

大津壁とは、左官が左官工事を行う際に、滋賀の大津付近で産出される土を利用して

仕上げた壁のことです。


この大津壁の読み方は、「おおつかべ」と読みます。


大津壁は、色土の種類により、白大津、黄大津、浅黄大津、灰大津、

赤大津などがあります。


・珪藻土

珪藻土とは、植物プランクトンの死骸が海や湖などの土層に堆積して

化石化した土のことです。


珪藻土は、左官が左官工事を行う際の壁の仕上げにも利用されています。


この珪藻土の読み方は、「けいそうど」と読みます。


珪藻土は、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドを吸着分解したり

する性質を持っており、ホコリやカビ、結露防止にも役立つといわれています。


・漆喰塗り

漆喰塗りとは、消石灰に麻などの繊維質のものや紙などを細かく切ったもの建材として

利用して仕上げることです。


漆喰塗りは、左官が左官工事を行う際の壁の仕上げにも利用されています。


この漆喰塗りの読み方は、「しっくいぬり」と読みます。


漆喰塗りのメリットとしては、下記の通りです。


・調湿性が高く結露を防止できること
・カビを防止することができること
・消臭力が高いこと
・ホルムアルデヒドの対策にもなること


漆喰塗りのデメリットとしては、下記の通りです。


・ひび割れしやすいこと
・工期が長くなること
・施工単価が高いこと


・プラスター

プラスターとは、左官が左官工事を行う際に使用する、鉱物質と水を混ぜ混ぜ合わせた

左官材料のことです。


プラスター塗りには、石膏プラスターとドロマイトプラスターがあります。


プラスターの特徴としては、乾燥を原因とする収縮がほとんど発生せず、

クラックが入ることもほとんどありません。


・石膏プラスター

石膏プラスターとは、左官が左官工事を行う際に使用する、石膏を主要な材料として

消石灰や粘着材などを混ぜ合わせた左官材料のことです。


石膏プラスターの特徴としては、乾燥を原因とする収縮がほとんど発生せず、

凝縮が速く、仕上がりが白っぽくて美しいといわれています。


石膏プラスターは、プラスターの種類であり、石膏プラスター以外のプラスターには

ドロマイトプラスターがあります。


・ドロマイトプラスター

ドロマイトプラスターとは、左官が左官工事を行う際に使用する、白雲石(石灰岩)を

主要な材料として水を加えて熟成させた左官材料のことです。


ドロマイトプラスターの特徴としては、混練りがやりやすく施工も容易で

あることがあります。


ドロマイトプラスターは、プラスターの種類であり、ドロマイトプラスター以外の

プラスターには石膏プラスターがあります。


・繊維壁

繊維壁とは、左官が左官工事を行う際に、パルプや紙繊維などを主要な材料として、

のりや水を混ぜ合わせて工事をする湿式工法にて仕上げた壁のことです。


この繊維壁の読み方は、「せんいかべ」と読みます。


繊維壁の特徴としては、施工が容易で、クラックの心配がなく、断熱性や吸音性が

高いことなどがあります。


・海鼠壁

海鼠壁とは、 左官が左官工事を行う際に、四角い平瓦を張り付けて目地の部分に漆喰を

利用して盛り上げることで仕上げた壁のことです。


この海鼠壁の読み方は、「なまこかべ」と読みます。


海鼠壁は、お城や土蔵等の腰壁に利用されることが多いので、一般的な住宅で

利用されることはほとんどありません。


・左官定木

左官定木とは、 左官が左官工事を行う際に、角測り塗りをする際や不陸直し、

定木摺りの左官工具として使用されている定木のことです。


この左官定木の読み方は、「さかんじょうぎ」と読みます。


左官定木には、刃定木、蛇定木、走り定木、プラスチック製の埋込み用

定木などがあります。


・付送り

付送りとは、左官が左官工事を行う際に、壁の下地の凹凸がある所をモルタルなどを

塗って手直し平らにする作業のことです。


この付送りの読み方は、「つけおくり」と読みます。


・掻き落し仕上

掻き落し仕上とは、左官が左官工事を行う際に、上塗りをした後、だいたい硬くなった

頃合いを見て表面を掻き落して粗面に仕上げることです。


この掻き落し仕上の読み方は、「かきおとししあげ」と読みます。


・荒壁

荒壁とは、左官が左官工事を行う際に、粘土質を多く含んだ荒土に、藁すさと水を

混ぜ合わせて工事をする湿式工法にて仕上げた壁のことです。


この荒壁の読み方は、「あらかべ」と読みます。


・藁すさ

藁すさとは、左官が左官工事を行う際に、束になった藁など切って土に混ぜて使用する

左官材料のことです。


この藁すさの読み方は、「わらすさ」と読みます。


また、 藁すさは、乾燥を原因とする収縮がほとんど発生せず、混入量は多い

ほうがより効果があります。


藁すさの種類としては、紙すさ、麻すさなどの種類があります。


■建物の骨格

・躯体

躯体とは、建物の骨格や建物の骨組みのことです。


建物の強度・耐震性や耐久性は躯体の質次第といわれおり、鉄筋コンクリート工事

の際の施工図であるコンクリートの位置や寸法を示した図面が躯体図です。


躯体の読み方は、「くたい」です。


この躯体は、主体構造、骨組、軸組、架構とも呼ばれ、架構は、主架構と補架構に

分類することができます。


また、躯体は、建物の構造部分ともいえるところから、構造躯体と呼ばれる場合もあり、

建物の建設中に躯体工事と表現している場合は、建物の全体の工事の総称として

用いられています。


・架構

架構とは、建物の骨格ともいえる床、柱、梁などの建物の基本的な

構造部分のことです。


この架構は、躯体、スケルトン、主体構造、骨組、軸組と呼ばれることもあります。


架構の読み方は、「かこう」と読みます。


また、架構を大別すると、主架構と補架構に分類することができます。


・主架構

主架構とは、建物を直接支える役割を持つ建物の骨格である床、柱、梁などの

建物の基本的な構造部分のことです。


この主架構に使用される材料が、構造部材(構造材)で、構造材には、一定の強度が

求められることになります。


また、架構は、主架構と補架構に分類できます。


この主架構の読み方は、「しゅかこう」と読みます。


・補架構

補架構とは、建物を直接支える役割を持たない、住まいの間取りを決める

間仕切りや壁などのことです。


この補架構に使用される材料が、非構造材(非構造部材)で、非構造材には、

高い強度が求められることはありません。


この補架構の読み方は、「ほかこう」と読みます。


また、架構は、主架構と補架構に分類できます。


・構造部材

構造部材とは、木造建築や鉄骨建築などのあらゆる建築物の骨格となる

躯体(スケルトン)の材料のことです。


この構造部材は、単に、構造材とも呼ばれることがあります。


構造部材は、建築物である建物の重量を直接支える役割がありますので、

しっかりとした強度性能が求められることになります。


構造部材が使用される建物の部位は、土台、床、壁、柱、梁、桁、棟木などがあります。


この構造部材の読み方は、「こうぞうぶざい」と読みます。


・非構造部材

非構造部材とは、造建築や鉄骨建築などのあらゆる建築物の骨格となる

躯体(スケルトン)の材料以外の材料のことです。


この非構造部材は、非構造材とも呼ばれています。


非構造部材は、建築物である建物の重量を支える役割はありませんので、

しっかりとした強度性能が求められることがない材料です。


この非構造部材の読み方は、「ひこうぞうぶざい」と読みます。


・垂直部材

垂直部材とは、建築をする際の建物の骨組みの垂直方向である縦の部分に使用する、

柱、束などの構造部材(構造材)のことです。


垂直部材は、垂直材とも呼ばれています。


この垂直部材の読み方は、「すいちょくぶざい」と読みます。


垂直部材に対するのが、水平部材(水平材)です。


・水平部材

水平部材とは、建築をする際の建物の骨組みの水平方向である横の部分に使用する、

棟木、桁、胴差し、梁などの構造部材(構造材)のことです。


水平部材は、水平材と呼ばれることもあります。


この水平部材の読み方は、「すいへいぶざい」と読みます。


水平部材に対するのが、垂直部材(垂直材)です。