経営課題の見つけ方


経営課題の存在しない企業はありませんので、どんな優れた企業でも、課題の一つ

や二つは存在しているのですが、優れた企業と平凡な企業では、課題への取り組み

方が全く異なります。


企業において、経営課題を把握する業務は、経営企画部の役割です。


大多数の平凡な企業が認識している経営課題とは、売上が低迷している、財務体質が

悪化している、生産効率が悪い、社内に活気が無い、社員の定着率が悪いなど、最終的

な、結果に相当する部分なのです。


売上が低迷しているのは結果なので、何故、売上が低迷しているのか原因を特定しな

ければ、本当の課題が顕在化することはありません。


また、財務体質が悪化していることも結果そのものなので、何故、財務が悪化している

のかを特定しなければ、本当の課題を把握することはできないのです。


続いて、生産効率が悪いことも結果にすぎないので、どうして、生産効率が悪くなって

しまったのか原因を突き詰めなければ、対策を講じることができないのです。


そして、社内に活気が無いことも事実にすぎないので、なにが原因で、社内に活気が

無くなってしまったのか理由を把握できなければ、社内を活性化することは不可能

でしょう。


最後に、社員の定着率が悪いことも単なる事実なので、社内のどこが原因で、

社員の定着率が悪いのかを特定できなければ、社員の定着率を改善することも

難しいでしょう。


このように、大多数の平凡な企業が認識している経営課題とは、理想と現実のギャップ

である、経営問題のことなのです。


要するに、経営問題と経営課題の違いを理解できていないので、経営問題のことを、

経営課題と勘違いしてしまうのです。


それに対して、優れた企業は、本当の原因である課題が特定できなければ、

理想と現実のギャップを埋められないことを認識できていますので、ギャップを特定

し、直ちに対策を考え、行動を修正できる、優れた経営管理システムを確立しています。


優れた企業では、理想と現実のギャップを埋めるためには、結果ではなく原因が重要

であることを理解しているので、間違っても、月次決算の結果を見てから対策を考え

ようといった、のんびりした行動を取ることはないのです。


ゆえに、経営初心者は、特に、問題と課題について誤解をしないように気を

つけるべきでしょう。


先ほど、優れた企業は、結果ではなく原因が重要であると理解していると説明しました

が、原因に注目することこそが、課題の見つけ方であり、課題の解決策にも

繋がるのです。


ここで確認の為に解説をしておきますが、自社の財務諸表だけをじっくり分析した

としても、課題は言うに及ばず、問題が明確になることはありません。


経営課題については、先ほどの説明で理解して頂いてると思いますので、

経営問題についてだけ説明します。


そもそも、問題とは、理想の状態が明確になっていなければ、現実の状態だけを見て、

問題があるとはわからないのです。


ある状態を見て、間違っていると思ったり、正しくないと思うことは、

何かと比較しているからこそ、そのように思うわけです。


そうすると、自社の財務諸表だけをじっくり分析したとしても、何かと比較しな

ければ、問題があるかどうか分かるはずがないのです。


余談になりますが、この記事を御覧になられている方の会社には、顧問の税理士や

会計士がいるでしょうから、自社の問題点について、顧問の税理士や会計士に、

質問をすることをお勧めします。


顧問の税理士や会計士に、自社の問題点について質問をして、顧問の税理士や会計士が、

「この点が御社の問題点です」と返答した場合は、何故、その点が問題点なのかの

説明を求めてください。


その問いに対して、的確な返答をすることができれば、問題についての正しい認識が

できている方なので、経営問題や経営課題についての相談をしても支障はないでしょう

が、問題について、曖昧な返答しかできないようなら、今後は、相談をすることは

控える方が無難です。


本題に戻りますが、課題を見つけることができなければ、永遠に、問題を解決すること

はできませんので、理想と現実のギャップを埋める為には、ギャップの本当の原因を

突き止める必要があるのです。


そのギャップの本当の原因を突き止める方法が、プロセス管理であり、一般的には、

経営の見える化と呼ばれている手法です。


プロセス管理ができていなければ、経営課題を把握することは難しいでしょうし、

課題を特定できなければ、課題の解決策を検討することもできず、問題が解決される

ことはないのです。


このように、自社の財務諸表と睨めっこをしても、課題が顕在化することは

ありませんので、課題を把握したければ、主要な業績管理指標(KPI)

プロセス管理に経営資源を振り向けるべきでしょう。


なお、経営課題の抽出方法(経営の見える化・プロセス管理)や経営戦略の策定方法

の基本を身につけたい方は、幣所の、「経営戦略・経営の見える化入門セミナー」 の

受講をご検討くださいませ。