管理部門の合理化と利益貢献度


■管理部門の合理化

大企業や中小企業等の会社の規模に関わらず、経理財務経営企画などの管理部門

の効率化・合理化を図っている企業やこれから業務の効率化・合理化をしようと

考えている企業は多いはずです。


この間接部門の合理化の対象となるのは、ルーチン業務である作業です。


会社に必要のない作業は切り捨てられ、会社に必要な作業は、システムを導入

したり、コストの安いアウトソーシングを利用して、社員に作業をやらせない

ようにすることが間接部門の合理化といえます。


実際に、極限まで経理・財務・経営企画業務の合理化が進んだ企業では、

日常業務を全てアウトソーシングするか、業務統合システムを導入することで

極限まで人手を減らしており、経理・財務・経営企画部門などの社員が、

部長1人だけという企業もあるぐらいです。


では、管理部門の業務を合理化した後に、最後に残るものとは一体何でしょうか?


それは、人間の体に例えると、脳の部分のみが残ることになります。


その脳の部分とは、経営管理業務のことであり、経営管理業務とは、会社のあるべき姿

を明確にし、そのあるべき姿と現状を比較して、分析・評価・対策までの活動全体を

含む業務のことです。


このように、経理・財務・経営企画などの管理部門業務を極限まで効率化合理化した後

に残るものは、アウトソーシングや業務統合システム等のソフトでは対応できない、

会社にとって、必要不可欠な業務だけしか残りません。


ゆえに、これからのトレンドとしては、低価格でルーチン業務を請け負う

アウトソーシング会社が更に増加します。


そして、月次決算・財務諸表の作成、支払業務、簡易な予実管理資料作成などの

ルーチン業務に携わる社員数は減少していき、経理・財務・経営企画のルーチン業務

しかできない社員の給料が減少していくことは必然ともいえます。


よって、このような世の中の流れが変化することは、まずないでしょうから、

経理・財務・経営企画などの管理部門に所属する社員が考えるべきことは、

会社にとって、必要不可欠な業務を遂行できるスキルを身につけることです。


■管理部門の利益貢献度

会社の経理の仕事・財務の仕事・経営企画の仕事などの管理部門の仕事に、

必要のない業務はありません。


しかし、会社に必要な業務の全てが、会社の利益に貢献できる業務とは限りません。


企業の経理・財務・経営企画などの間接部門に所属する社員は、会社に必要な業務と

会社の利益に貢献できる業務の違いを認識し、利益貢献度の高い業務のスキルを

磨くべきです。


当然、財務会計業務も税務会計業務も、会社にとっては必要な業務です。


しかし、財務会計や税務会計の業務に幾ら力を入れたとしても、

会社の利益が増えることはありませんし、キャッシュフローが改善する

わけではありません。


経理・財務・経営企画に関する業務で、会社の利益に貢献できることは、

利益やキャッシュフローの計画を達成するめに必要な業務なのです。


その利益に貢献できる代表例が、管理会計の分野を含む経営管理です。


ちなみに、管理会計は、経営管理をする為の会計で、財務会計は、外部の利害関係者

の為の会計であり、税務会計は、課税所得を算定する為の会計です。


経営管理プロセスには、経営戦略策定、経営計画(総合予算作成含む)作成、

財務統制等があり、経営管理上重要なプロセスでは、経営の見える化により、

経営計画達成の障害となる、経営課題を早期に把握できる仕組みを構築する

業務があります。


よって、管理部門の役割としては、これらの経営管理業務を如何に遂行できるかが、

実務においては問われているのです。


ゆえに、経理・財務・経営企画などの間接部門に所属する社員は、会社の利益に貢献

できる業務を遂行するためには、経営管理スキルを身につける必要があります。