過剰な借入金残高への対策


過剰な借入金残高と過剰な現預金残高は、表裏一体の関係といえます。


資金繰りの観点からは、手持ちの現金預金が多いことは好ましいことですが、

手持ちの現金預金が多い原因が、過剰な借入金による場合は、改善の余地が

あるといえるでしょう。


過剰な借入金残高になってしまう原因の1つとして、どれくらい現金預金を

保有しておくべきかという、自社の最低保持すべき現預金残高を把握して

いないことが考えられます。


当然、自社の最低保持すべき現預金残高が把握できていなければ、

過剰な借入をしてしまうことになり、金利負担も増加して、利益も圧迫

することになります。


また、自社の最低保持すべき現預金残高が把握できていなければ、

自社の社長から、「我が社の現在の現預金残高は、適正なのか」という

質問をされた場合にも、的確な返答ができませんよね。


過剰な借入金残高と最低保持すべき現預金残高は、非常に密接な関係に

ありますので、借入金残高の削減と現預金残高の削減は、片方だけで考える

問題ではなく、両方合わせて考えるべき財務課題なのです。


では、どうすれば、財務的バランスが取れた、借入金残高の削減と現預金残高

の削減を実現することができるのでしょうか?


例えば、単純に、過剰と思う現金預金が1億円あると適当に考えて、

1億円だけ借入金を返済したとしても、そのことが原因で、資金繰りが

苦しくなってしまえば本末転倒です。


あるいは、資金繰りが心配で、現預金残高の削減がほとんどできず、

過剰な借入金残高も変わらなければ、会社にとっては、財務の課題が

何も解決されていないことになります。


財務的バランスが取れた、借入金残高の削減と現預金残高の削減を実現

するためには、財務計画を作成する必要があるのです。


この財務計画を作成するということは、事業活動をするに当たって、

必要になる資金の使途を全て把握し、その必要になる資金をどのように

して調達するのかを、計画することなので、当然、借入金の返済や借入金

による調達も加味されていますし、最低保持すべき現預金残高についても

考慮することになります。


要するに、借入金残高の削減と現預金残高の削減をするためには、

この2つの要素だけで考えるのではなく、会社全体の資金の調達と資金の使途

のバランスを見て決定するべきなのです。


この会社全体の資金の調達と資金の使途のバランスを見て決定しなければ、

借入金残高が過剰すぎたり、現預金残高が過剰すぎたりすることになります。


また、会社全体の資金の調達と資金の使途のバランスを確認して、

概算の財務計画を作成することは非常に容易であり、自社の概算の財務計画

を作成するだけなら、1時間もあれば作成することは可能ですし、

1時間位で概算の財務計画を作成できなければ、経理マンや財務マンとして

は失格です。


このような財務計画を纏め上げる為には、財務知識の点と点を繋ぎ合せる

考え方を知っているかどうかが、大きく影響してきますので、ただ単に財務

の知識があったとしても、論理的整合性を持った財務計画を纏め上げる

ことができるとは限らないのです。


ゆえに、概算の財務計画を作成するための作成手順は、誰しもが理解できる

ほどシンプルな流れなのですが、その作成方法は、財務知識の点と点を

繋ぎ合せる考え方を知っている人でなければ、自分自身の頭で考える

ことは難しいでしょう。


このように、過剰な借入金残高を削減し、過剰な現預金残高を削減する

ためには、会社全体の資金の調達と資金の使途のバランスを見なければ、

適切な削減は不可能なので、概算の財務計画を作成するスキルが

必要になるのです。