会計事務所の仕事


■会計事務所の仕事

会計事務所とは、公認会計士や税理士の国家資格を取得した人達が、

独立開業して会計や税務についてのサービスを提供している会計や税務の

専門家の集団のことです。


会計事務所は、○○○会計事務所、○○○税理士事務所、○○○税務会計事務所

、○○○公認会計士事務所、○○○税理士事務所という名称になっている

事務所が大半です。


会計事務所は、世間からは、会計や税務に関する専門家だけではなく、

企業の財務に関する専門家とも思われていることが多いのです。


しかし、実際のところは、、会計事務所には、企業の財務に関する

スペシャリストは、それほど多くはありません。


会計事務所に仕事を依頼する際は、会計事務所は、基本的に、法定監査に関すること

(会計事務所に公認会計士がいる場合)、税務に関することと、外部報告目的の財務会計

に基づいた財務諸表の作成に関する業務しか対応できないと認識しておく必要が

あります。


また、会計事務所によっては、法人税や相続税等特定の税務分野のみに

特化していてる事務所もありますので、会計事務所を選ぶときのポイント

としては、自分が求めているニーズを基準にすることが重要なポイント

になります。


会計事務所のサービスは、人とのコミュニケーションも重要になってきます

ので、会計事務所の所長や担当になる会計事務所の職員との相性も当然重視

する必要があるでしょう。


そして、会計事務所の仕事の実情としては、会計監査・税務相談・税務書類作成

の仕事だけでは、会計事務所の経営が成り立たないので、クライアントの会計

帳簿の記帳代行業務や月次決算業務等の一般事業会社の経理の仕事と同様な

サービスも提供している事務所が大半です。


このような経理アウトソーシング業務は、低価格が進み価格競争が激化している

ので、仕事量の割には、収益性が非常に低いことも影響して、会計事務所の経営

を圧迫しています。


尚、会計事務所の仕事を覚えれば、一般事業会社での経理の仕事の大半は問題

なく業務の遂行ができるでしょう。


しかし、現在の企業では、会計事務所の仕事経験で対応できる様な経理業務は、

コストの安いアウトソーシングで対応している企業が増えているので、

会計事務所から一般の事業会社へ転職しようとしても、仕事がなかなか決まら

なかったり、会計事務所での給料よりも、給料がダウンすることも覚悟する

必要があるでしょう。


ちなみに、会計事務所の仕事内容を大別すると下記の項目に分類することが

できます。


・税務書類作成業務

法人税・所得税・消費税などの確定申告書、相続税・贈与税の申告書、法定調書、

償却資産税の申告書などの税務書類を作成して、税務署・都道県税事務所・

市区町村などに提出する仕事をしています。


・税務相談業務

法人税・所得税・消費税・相続税・贈与税などの税金のことで困ったときや

わからない時に必要に応じて相談に乗ってくれ、合法的な節税対策を取る為

には会計事務所の協力は欠かせません。


・会計業務

税理士業務に付随する財務会計である決算書など財務諸表の作成、会計帳簿

の記帳代行、毎月の月次決算等のサービスを提供しています。


・コンサルティング業務

会計や税務の知識を駆使して、経営に関するコンサルティングサービスを

提供していますが、経営に関する的確なアドバイスをできる公認会計士や

税理士は少ないので、コンサルティングサービスを収益源としている会計事務所

は、それほど多くはありません。


■会計事務所の職員

会計事務所で働いてる人は、全員が公認会計士や税理士の有資格者ではなく、

会計事務所の職員の大半は、公認会計士や税理士の資格を持っていない人が

ほとんどなので、クライアントから受託した業務は、公認会計士や税理士の

資格を持っていない会計事務所の職員が担当していることが一般的です。


公認会計士や税理士の資格を持っていない会計事務所の職員は、働きながら

公認会計士試験や税理士試験の勉強をしています。


しかし、昔と異なり、現在は、公認会計士や税理士の資格を取るだけでは

独立開業は夢のまた夢で、大手の監査法人に転職したとしても、公認会計士

ですらリストラをされるような世の中では、公認会計士や税理士の資格を

取ることに、どれだけの価値があるのかと疑問に持つ会計事務所の職員も

増えています。


■会計事務所の給料

会計事務所の給与水準は、他の業界と比較しても、かなり低い方の部類

になっています。


この会計事務所の給料は、公認会計士や税理士の有資格者の職員とそれ以外

の職員で更に大きな開きがあります。


会計事務所に入社したての社員の中には、アルバイトの様な給料しか貰ってい

ない社員も相変わらず多くいるようです。


また、昨今の会計事務所業界の激しい競争も影響して、会計事務所の給与水準

は、更に低下しており、それに伴い、会計事務所の職員の質も低下しています。


■会計事務所の求人

会計事務所の仕事では、簿記の知識は必須の為、会計事務所の求人では、

簿記の資格を持っていることが応募条件になっていることが多いのですが、

会計事務所の仕事には、日商簿記1級の資格は特に必要はなく、日商簿記3級

の資格があれば充分といえます。


また、会計事務所業界は閉鎖的で徒弟制度的なところが今なお残っている

厳しい業界でもあるので、単に経理の仕事を覚えたいというだけの安易な

理由で会計事務所に就職しても、長続きすることはないでしょう。


■会計事務所の志望動機

会計事務所で仕事をしたい人の最も多い志望動機は、公認会計士や税理士の資格

を取って将来独立を考えていることでしょうが、そのような志望動機の人が徐々

に減少していることにも資格神話の崩壊が影響しています。


確かに、会計や税務は専門知識であることは間違いないのですが、昔と異なり、

現在では、ペーパー知識を調べるだけなら、ネットを検索すると、その道の

専門家の見解がすぐに明らかになりますので、実務経験の無いペーパードライバ

ーの様な公認会計士や税理士は、企業も必要としていないのです。


また、公認会計士や税理士の資格を取って将来独立をするといっても、

起業をすることに変わりは無いので、経営のスキルが無ければ、会計事務所の

経営も当然することはできないでしょうし、昔と異なり、会計事務所業界も

他の業界と同様に、熾烈な企業間競争が待ち受けています。


■クライアント

会計事務所の社員は、実務能力がある程度のレベルに達した時に、

担当のクライアントを持たされます。


最初の内は、個人事業者や小規模な企業を任されて、クライアントの確定申告

会計帳簿の記帳代行・毎月の月次決算等を行う為に、月に一回はクライアントに

訪問して必要な資料を収集しています。


また、会計事務所の社員の中には、自分が担当しているクライアントから

声を掛けられて、そのクライアントの経理として転職する人も中にはいます。


■経理の仕事との違い

会計事務所の仕事と経理の仕事の違いとしては、1社だけの仕事をするのか、

複数の企業の仕事をするのかが大きな違いです。


会計事務所の職員は、複数のクライアントの担当をすることになりますので、

毎月のように決算業務や確定申告業務があり、会計事務所の職員は、さまざまな業種

の業務を経験できることも、違いの1つといえます。


また、一般的に、日常業務量は、事業会社の経理より、会計事務所の職員の方

が圧倒的に多いので、会計事務所の職員の方が事業会社の経理よりも、量と質

の両面で実務経験を遥かに積んでいることになります。


■仕事の年間スケジュール

会計事務所の仕事は、毎年、決まった時期に必ずやるべき業務がありますが、

会計事務所の仕事の年間スケジュールの中で、最も重要な業務といえるのが

会社の決算です。


この決算は、会社の年間の財務諸表を完成させることであり、全ての会社は、

事業年度終了後2ヶ月以内に財務諸表等を完成させて、税務署に、決算書や

法人税等の申告書を提出しなければなりません。


また、その他の会計事務所の仕事の年間スケジュールの中で必ずやるべき業務

としては、毎年1月末までに提出する必要がある、法定調書、給与支払報告書、

償却資産税の申告作成業務、年末調整があります。


その他では、会社が給与や配当などを支払うことにより天引きした源泉所得税

や住民税特別徴収分を、原則、翌月の10日までに納付する業務があります。


■必要な資格や知識

会計事務所の仕事に必ず必要な資格や知識としては、簿記の資格や知識が

あります。


簿記とは、企業等の活動を記録・計算・整理する技術で、簿記は活動結果であるフロー

(経営成績)とストック(財政状態)を明らかにするツールであり、一般的に簿記という

場合は、複式簿記を指しています。


また、会計事務所の仕事に必要な国家資格としては、税理士や公認会計士など

の資格がありますが、本来の、企業が求める経理の役割を果たす為だけであれば

、日商簿記3級程度の資格があれば充分であるといえます。


■仕事のやりがい

会計事務所には、企業の現状を客観的な数値に変換してタイムリーに社長に

報告する役割もあるので、企業や経営陣にとって経営参謀であるともいえます。


そのような企業業績に直接貢献できる利益貢献度の高い業務をすることが

会計事務所の仕事のやりがいといえます。


例えば、企業のあるべき姿である、単年度経営計画や中長期経営計画を作成

することで、企業の問題が顕在化しますし、財務諸表を分析して、どこに問題

があるかを把握できれば、企業の弱みを改善することもできます。


このように、会計事務所の仕事のやりがいとは、企業業績に貢献できる仕事

がどれだけできるかで、やりがいを感じることが出来るようになるものなので、

会計事務所の仕事のやりがいを感じられる様になる為には、的確に企業の問題

と課題を把握して、経営に関する様々なコンサルティングができるように

なる必要があります。


■価格競争

会計事務所業界における低価格競争は、一過性のものではなく、他の業界と同様

に低価格化が極限まで行ってしまうことは間違いありません。


あらゆる業界で、価格競争は進行し、10年前や20年前では考えられないような

低価格の商品やサービスが世の中には溢れています。


その原因の1つが、中国をはじめとした新興国の台頭で、会計事務所業界に

おいても、大手の会計事務所が、記帳代行業務に必要な入力業務を、中国などの

人件費の安い国にアウトソーシングすることで驚異的な低価格を実現しています。


中小の会計事務所が、このような大手会計事務所の低価格戦略に対抗していては、

会計事務所の経営が息詰まることは目に見えているといえるでしょう。


■会計事務所の経営

会計事務所の皆様、昨今の会計事務所業界における価格競争の影響で、

売上が減少して、先行きに不安を感じられていませんか?


この会計事務所業界における低価格競争は、一過性のものではなく、

他の業界と同様に低価格化が極限まで行ってしまうことは間違いありません。


あらゆる業界で、低価格は進行し、10年前や20年前では考えられないような

低価格の商品やサービスが世の中には溢れています。


その原因の1つが、中国をはじめとした新興国の台頭で、会計事務所業界に

おいても、大手の会計事務所が、会計事務所の仕事である記帳代行業務に

必要な入力業務を、中国などの人件費の安い国にアウトソーシングすること

で驚異的な低価格を実現しています。


中小の会計事務所が、このような大手会計事務所の低価格戦略に対抗していては、

会計事務所の経営が息詰まることは目に見えています。


また、日本全国には、星の数ほど会計事務所があるのも事実で、総務省統計局が

発表しているサービス業基本調査によると、 日本全国の会計事務所の数は

31,858社もあるので、何時までも、他の会計事務所と同じような低価格競争に

陥るサービスの提供だけでは、厳しい会計事務所業界の競争を勝ち抜くことは

到底できません。


このような会計事務所を取り巻く状況の中で、会計事務所が生き残って行く為

に必要なことは、クライアントが求めている質の高いサービスを提供する

ことです。


クライアントが本当に求めている質の高いサービスとは、会社の利益に

直結する経営に関するサービスです。


そして、会計事務所に最も適している経営に関するサービスとは、経営管理の

仕組み作りに必須の予算管理制度であり、中長期経営計画や単年度経営計画に

含まれる財務計画の作成方法である予算の作成に関するサービスでしょう。


ちなみに、企業で、総合予算を作成することができる人は、ごく限られた一部

の人材のみです。


このように、会計事務所の社員研修で必要なことは、クライアントが求めている

スキルが身につく内容でなくては、会計事務所全体のレベルアップも図れません

し、他の会計事務所との差別化を図ることもできません。