法定開示書類


■法定開示書類とは

法定開示書類とは、金融商品取引法と会社法に基ずく開示制度にて、

法令等で作成が義務付けられている書類のことです。


法定開示書類には、有価証券報告書、計算書類なとがあり、法定開示書類は、

金融庁の電子開示システムであるEDINETで閲覧することができます。


この法定開示書類を作成することは、経理の仕事です。


この金融商品取引法に関する法定開示書類は、企業内容等に関する書類、

公開買付けに関する書類、株式等の大量保有の状況に関する書類があります。


企業内容等に関する書類には、有価証券の募集又は売出しの際の発行開示と、

一定の流通を有する有価証券の発行者に求められる継続開示の書類があります。


会社法に関する法定開示書類は計算書類と計算書類等があります。


決算短信は、証券取引所が要求する適時開示すべき書類であり、

法定開示を補完する書類なので、法定開示書類ではありません。


決算短信とは、上場企業が決算発表時に作成する、各社共通の決算情報資料です。


決算短信は、証券取引所が要求する民間開示情報であり、

決算短信には、企業の業績や財政状態、セグメント別損益、配当状況、

来期業績予測などが記載されています。


この決算短信は、証券取引所が投資家に投資情報の迅速な開示をする為、

上場企業に義務付けているツールなので、決算短信を見れば、

企業の現状の財務内容をタイムリーに把握することができます。


また、決算短信と有価証券報告書の内容は似ている部分もありますが、

決算短信は、東京証券取引所などの証券取引所が作成ガイドラインを

示しているだけで、決算短信は、法律に規制されているものではない為、

決算短信の書式等は企業が任意で決定しています。


そして、決算短信は、法定開示書類の有価証券報告書と異なり、金融庁への

提出義務も当然無く、公認会計士の監査報告書も添付されていません。


決算速報として、四半期決算の発表の際に、決算短信を利用することに問題は

無いのでしょうが、企業の決算内容を検証する場合には、決算短信と異なり、

書式も統一され、公認会計士の監査報告書も添付されている有価証券報告書の方が

適しています。


株式投資や企業調査の観点から見た決算短信のメリットとしては、その速報性と

決算短信の最初のページを見るだけで、企業の業績や財政状態が簡潔に記載されて

いることなどがあります。


決算短信は、証券取引所のHPの適時開示情報閲覧サービスと

各企業のホームページのIR情報で見ることが出来ます。


金融商品取引法に関する法定開示書類の種類は下記の通りです。


金融商品取引法に関する法定開示書類の種類

①有価証券届出書
②目論見書
③発行届出書
④有価証券報告書
⑤四半期報告書
⑥内部統制報告書
⑦公開買付届出書
⑧意見表明報告書
⑨対質問回答報告書
⑩公開買付報告書
⑪公開買付撤回届出書
⑫大量保有報告書
⑬変更報告書


ところで、金融商品取引法とは、さまざまな金融商品についての開示制度や

証券市場においての有価証券の発行・売買その他の取引について規定した法律です。


金融商品取引法は、一般的に金商法と略して呼ばれています。


金融商品取引法は、平成19年9月30日より前までは証券取引法と呼ばれており、

金融商品取引法は、利用者保護を図り、市場の公正性と透明性を確保して、

金融・資本市場の発展に貢献することを目的としています。


また、金融商品取引法は、株式などの証券取引法、金融先物やFXなどの

金融先物取引法、抵当証券業の規制等の法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等

に関する法律、外国証券業者に関する法律を一本化したものです。


風説の流布も、金融商品取引法により禁止されています。


適時開示とは、金融商品取引法に基づく、法定開示で対応しきれない部分を

カバーする為のものです。


そして、金融商品取引法のポイントとしては、リスクの高い金融商品から投資家を

守る為の投資者保護法制の構築や金融商品などの開示制度の拡充、証券取引取引所の

自主規制機能の強化、インサイダー取引などの不公正取引の厳格な対応です。


また、金融商品取引法では、この法律に違反した場合に下記のような罰則があります。


①最も重い罰則として刑事罰
②金融取引業者に科せられる行政処分
③金銭的負担である課徴金制度


尚、金融商品取引法の第24条の4の4と同193条の2第2項に企業の

内部統制について規定されたところが、日本版SOX法(J-SOX)と

呼ばれており、株式公開(IPO)をする前段階の株式公開準備においても、

金融商品取引法に対応する必要があります。


ちなみに、EDINETとは、上場企業などの有価証券報告書や5%ルールに

基づく大量保有報告書などの法定開示書類に関する電子開示システムです。


EDINETは、金融商品取引法のディスクロージャー制度に基づき金融庁が行なう

行政サービスの一環であり、EDINETは、インターネット上で開示されている為、

誰でも何時でも利用可能になっています。


このEDINETが出来る以前は、上場企業の有価証券報告書を手に入れる為には、

企業が自社のHPでIRの一環として有価証券報告書を公開していない限りは、大きな本屋か

政府刊行物サービスセンターで購入するか、 財務局や証券取引所等で閲覧するしか手段が

ありませんでした。


新しくなったEDINETの特徴としては、財務諸表部分をXBRL形式にして提出する

ことが義務づけられたことです・


XBRLとは、企業の財務情報等を電子化して開示する為の国際標準のデータ形式で、

新しくなったEDINETは、投資家などの閲覧者と、企業などの提出者の利便性が

向上しています。


EDINETに登録されている主な書類は下記の通りです。

①有価証券報告書
②有価証券届出書
③四半期報告書
④内部統制報告書
⑤公開買付報告書
⑥大量保有報告書
⑦公開買付届出書
⑧意見表明報告書
⑨対質問回答報告書
⑩公開買付撤回届出書


■法定開示書類の種類

・有価証券届出書

有価証券届出書とは、発行総額が1億円以上の有価証券の募集又は売出しを

する場合に、金融商品取引法に基づき、有価証券の発行者が内閣総理大臣に

提出する届出書のことです。


この有価証券届出書の提出義務は、有価証券募集又は売出しの勧誘を

50名以上にし、発行総額が1億円以上の有価証券の募集又は売出しを

する場合であり、発行総額が1千万円超1億円未満の募集又は売出しの

場合は、有価証券通知書を提出することになります。


また、有価証券届出書の記載事項には、募集又は売出しに係る条件や会社情報などで

構成されており、有価証券届出書の様式が組込方式の場合は、募集又は売出しに係る

条件の項目を除けば、有価証券報告書の内容とほぼ同じです。


そして、有価証券届出書の効力発生日は、原則として、内閣総理大臣が、

有価証券届出書を受理した日から、15日を経過した日に効力が発生する

ことになります。


尚、有価証券届出書の様式には、組込方式と参照方式があり、組込方式とは、

有価証券届出書に、有価証券報告書を組み込んだ方式であり、参照方式とは、

企業情報については、有価証券報告書を参照せよと記載された方式です。


・目論見書

目論見書とは、株式や社債などの有価証券の募集や売り出しの際に、

発行者に関する情報や有価証券に関する情報などが記載された

法定開示書類のことです。


目論見書は、有価証券の取得の申込を勧誘する際には、

必ず投資家に交付する文書です。


この目論見書は、金融商品取引法にて定められた、投資家が、有価証券への投資

を決定する際の重要な判断材料となる資料なので、株式や社債などの有価証券の

募集や売り出しをする際は、必ず、目論見書を作成する必要があります。


ちなみに、目論見書は、50名未満の者や適格機関投資家のみに、有価証券の募集や

売り出し等を行う場合には、開示義務はありません。


また、目論見書の内容は、発行者に関する情報、有価証券に関する情報、

引受に関する情報などで構成されていますが、それぞれの内容の主な項目は

下記の通りです。


発行者に関する主な情報

①発行者名
②事業内容
③資本構成
④財務諸表
⑤資金使途

有価証券に関する主な情報

①発行総額
②発行価格
③利率
④払込日
⑤満期日

引受に関する主な情報

①引受人名
②引受額
③手数料


尚、投資信託の目論見書には、交付目論見書と請求目論見書の2種類があります。


・有価証券報告書

有価証券報告書とは、主に上場企業が金融商品取引法(旧証券取引法)に

基づき作成を義務付けられている法定開示書類です。


有価証券報告書は、事業年度毎に作成する外部向け開示資料で、有価証券報告書は、

一般的に有報と呼ばれています。


有価証券報告書(有報)は、事業年度終了後3ヶ月以内に金融庁へ提出を義務付けられ

ており、2004年6月からはインターネットでの有価証券報告書の提出が義務付けら

れました。


有価証券報告書(有報)の虚偽記載は、懲役刑の可能性もある、金融商品取引法違反に

該当する犯罪で、有価証券報告書(有報)の虚偽記載は金融商品取引法の上場廃止基準

に該当します。


有価証券報告書(有報)の虚偽記載で上場廃止になった有名な企業には西武鉄道があり

ますが、西武鉄道が行なった有価証券報告書の虚偽記載とは、コクドが西武鉄道の

親会社であること等を隠す為に、西武鉄道の株式保有比率を偽装していたことです。


また、現在では、有価証券報告書(有報)のデータは、インターネットで

EDINETにアクセスすることにより全上場企業の情報を取得することができます。


尚、有価証券報告書(有報)の概要は下記の7項目です。

①企業の概況
②事業の状況
③設備の状況
④提出会社の状況
⑤経理の状況
⑥提出会社の株式事務の概要
⑦提出会社の参考情報


・四半期報告書

四半期報告書とは、四半期毎に企業内容の開示が義務付けられている、

金融商品取引法に基づく法定開示書類のことです。


四半期報告書の提出期限は、毎四半期終了から45日以内であり、

四半期報告書の役割は、有価証券報告書の内容を、四半期ごとに

補完することです。


この四半期報告書の提出義務がある企業は、有価証券報告書を提出している

企業であり、四半期報告書の内容としては下記の通りです。


四半期報告書の記載項目

1.企業情報

①企業の概況
・主要な経営指標等の推移
・事業の内容
・関係会社の状況
・従業員の状況
②事業の状況
・生産・受注及び販売の状況
・事業等のリスク
・経営上の重要な契約等
・財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
③設備の状況
④提出会社の状況
・株式等の状況
・株価の推移
・役員の状況
⑤経理の状況
・四半期連結財務諸表
・四半期連結貸借対照表
・四半期連結損益計算書
・四半期連結キャッシュ・フロー計算書
・その他

2.提出会社の保証会社等の情報

3.四半期レビュー報告書


尚、四半期報告書に含まれている、四半期連結財務諸表には、公認会計士か、

監査法人の監査証明(四半期レビュー)が必要となります。


・内部統制報告書

内部統制報告書とは、金融商品取引法にて定められた、企業の事業内容の

適正さや健全性を証明するために、内閣総理大臣に提出する法定開示書類

のことです。


内部統制報告書に記載される場合がある、重要な欠陥とは、内部統制が有効に

機能していないことを示しています。


この内部統制報告書の内容としては、内部統制の整備状況や有効性に関する、

経営者による評価範囲や手順、評価結果、付記事項や特記事項等の項目があります。


ちなみに、内部統制とは、ミスや不祥事を防ぐ管理体制の構築、企業活動の中の

リスク対策とそのルール作り、そしてそれらの業務が正しく機能する為に徹底を

することです。


また、内部統制報告書の提出義務者は、有価証券報告書を提出しなければならない

会社のうち、第二十四条第一項第一号に掲げる有価証券の発行者である会社と、

その他の政令で定めるものとなっています。


尚、内部統制報告書の提出方法は、有価証券報告を提出する時に一緒に、内閣総理大臣

に提出しますが、原則として、電子開示システムのEDINETを利用して提出することに

なります。


・公開買付届出書

公開買付届出書とは、TOB(株式公開買付け)を行う者が、EDINETなどにより

公開買付け開始の公告を行った日に、提出しなければならない法定開示書類の

ことです。


公開買付届出書は、証券取引所などに、その写しを送付することになっています。


尚、公開買付届出書に記載すべき主な項目は下記の通りです。


公開買付届出書届出書に記載すべき主な項目

①公開買付者の名称
②公開買付者住所
③対象会社名
④買付け等をする株券等の種類
⑤買付け等の目的
⑥買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数
⑦買付予定の株券等の数
⑧買付け等を行った後の株券等所有割合
⑨株券等の取得に関する許可等
⑩応募及び契約の解除の方法
⑪買付け等に要する資金


・意見表明報告書

意見表明報告書とは、TOB(株式公開買付け)をされる企業の経営陣が、

その公開買付けに関する意見等を表明した法定開示書類のことです。


意見表明報告書は、証券取引所などに、その写しを送付することに

なっています。


意見表明報告書に記載すべき主な項目は下記の通りです。


意見表明報告書に記載すべき主な項目

①公開買付者の氏名又は名称及び住所又は所在地
②当該公開買付けに関する意見の内容及び根拠
③役員が所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数
④公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容


・対質問回答報告書

対質問回答報告書とは、被公開買付者が意見表明報告書にて

質問をしている場合、公開買付者がその質問に対する回答を

記載した法定開示書類のことです。


公開買付者は、意見表明報告書の写しの送付を受けた日から5営業日以内に

対質問回答報告書を提出する必要があります。


尚、公開買付者は、意見表明報告書の写しの送付を受けた日から5営業日以内に、

対質問回答報告書を内閣総理大臣に提出して、その写しを、証券取引所などに

送付する必要があります。


・公開買付報告書

公開買付報告書とは、公開買付者が、公開買付けの結果を、

公開買付期間末日の翌日に提出すべき法定開示書類のことです。


公開買付報告書の公告や公表の方法としては、新聞社などのマスコミに

公開する方法とEDINETによる公開方法があります。


尚、公開買付報告書に記載すべき主な項目は下記の通りです。


公開買付報告書に記載すべき主な項目

①公開買付者の名称
②公開買付者住所
③公開買付期間
④買付けを行なう株数
⑤決裁方法
⑥公開買付開始日


・公開買付撤回届出書

公開買付撤回届出書とは、金融商品取引法に基づき公開買付をする者が、

被公開買付者に重大な支障が生じた場合や、公開買付をする者に、

重要な事情の変更が発生した場合に、公開買付けを撤回する場合に

提出する法定開示書類のことです。


重大な支障や重要な事情の変更の主な項目は下記の通りです。


重大な支障の主な項目

①株式交換の決定
②上場の廃止に係る申請
③破産手続開始


重要な事情の変更の主な項目

①死亡
②破産手続開始
③解散


尚、公開買付撤回届出書に記載すべき主な項目は下記の通りです。


公開買付撤回届出書に記載すべき主な項目

①公開買付けの内容
②撤回等の公告又は公表
③撤回等の理由
④株券等の返還方法


・大量保有報告書

大量保有報告書とは、上場会社の株式を大量保有した際の、

金融商品取引法に基づく法定開示書類のことです。


大量保有報告書は、株式市場の公正性や透明性の確保の為に制定されている

開示制度であり、大量保有報告書は、EDINETで閲覧可能です。


この大量保有報告書の提出義務が発生するケースは、上場会社の株式を

新たに5%以上取得した時で、大量保有報告書の提出期限は、提出義務が発生した、

その翌日から5営業日までとなっています。


大量保有報告書の提出の方法には、一般報告と特例報告があります。


また、5%ルール(大量保有報告制度)に従わず、大量保有報告書を提出しなかった場合は、

懲役5年以下、500万円以下の課徴金を科され、虚偽の大量保有報告書を提出した

場合は、懲役5年以下、500万円以下の課徴金を科される行政処分が適用されます。


尚、近年、この制度を悪用する投資ファンド等が後を絶たなかった為、

機関投資家などの大量保有報告書の最大で3ヶ月間の出期限の猶予期間の特例も

縮小され、金融商品取引法では、機関投資家等の大量保有報告書の提出期限は、

最大で2週間+5営業日以内の提出が義務付けられることになりました。


・計算書類

計算書類とは、会社法で作成が義務付けられている法定開示書類です。


計算書類は、株主や債権者に対して会社の経営成績と財政状態を

開示する外部報告用書類であり、計算書類は、財務諸表と附属明細表で

構成されています。


この計算書類は、貸借対照表 、損益計算書、株主資本等変動計算書、

個別注記表の4つの種類で構成されています。


また、会社が、上場会社であるか等の条件により、個別注記表に記載すべき項目

は異なります。


個別注記表の記載項目

・継続企業の前提に関する注記
・重要な会計方針に関する注記
・貸借対照表等に関する注記
・損益計算書に関する注記
・株主資本等変動計算書に関する注記
・税効果会計に関する注記
・リースにより使用する固定資産に関する注記
・金融商品に関する注記
・賃貸等不動産に関する注記
・持分法損益等に関する注記
・関連当事者との取引に関する注記
・1株当たり情報に関する注記
・重要な後発事象に関する注記
・連結配当規制適用会社に関する注記
・その他の注記


そして、計算書類には上記以外に、計算書類の附属明細表、事業報告、

事業報告の附属明細書 、臨時計算書類 、監査報告 、会計監査報告

の6つの種類の書類があり、それらを計算書類等といいます。


会計参与が設けられている企業では、会計参与は、取締役と共同して計算書類

を作成します。


連結子会社等がある場合には、連結計算書類を作成する必要がありますが、

連結計算書類は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結株主資本等変動計算書、

連結注記表の4つの種類で構成されています。


連結注記表の記載項目は以下のとおりです。


連結注記表の記載項目

・継続企業の前提に関する注記
・重要な会計方針に関する注記
・貸借対照表等に関する注記
・株主資本等変動計算書に関する注記
・金融商品に関する注記
・賃貸等不動産に関する注記
・1株当たり情報に関する注記
・重要な後発事象に関する注記
・その他の注記


また、会社法では、計算書類と事業報告書及び計算書類付属明細書・

事業報告付属明細書の作成が義務付けられています。


計算書類付属明細書の項目は下記の通りです。

①有形固定資産及び無形固定資産の明細
②引当金の明細
③販売費及び一般管理費の明細
④関連当事者との取引に関する注記のうち省略した事項があるときは、
その当該事項


事業報告附属明細書の記載項目は下記の通りです。

①他の会社の業務執行取締役を兼ねる会社役員について兼務状況明細
②第三者との取引で、当該株式会社と会社役員か、支配株主との利害相反する明細


この計算書類の財務諸表と金融商品取引法(旧証券取引法)で用いられる財務諸表は、

それぞれの規則の違いから言葉の言い回しが若干異なります。


そして、株式会社は例外なく、計算書類を公開する義務があり、計算書類は新聞・

官報による公告以外に、ネットか自社ホームページ(HP)等によるインターネット

公開が認められています。


尚、計算書類の作成・公開を怠った場合、その会社の取締役等は、

100万円以下の過料に処せられ、任務懈怠による損害賠償責任を

負う場合があります。


・事業報告書

事業報告書とは、旧商法で規定されていた営業報告書に相当します。


事業報告書に記載される内容は、会社を取り巻く経営環境・年度事業内容、

役員情報等の株式会社の状況に関わる重要事項と内部統制システムに関する

体制の整備に関する項目です。


事業報告書の作成は会社法にて義務付けられており、会社規模や設立年数による

免除規定はありません。


事業報告書の作成を怠った場合、その会社の取締役等は、100万円以下の過料に

処せられ、任務懈怠による損害賠償責任を負う場合があります。


また、事業報告書は、決算期が終了する度に作成する報告書であり、

事業報告書は、会社の事業活動を記載しているので、株主総会で株主に配布したり、

最近ではHP上で公開している企業もあり、事業報告書は、会社の経営状態を

たくさんの人に情報開示する重要なツールです。


そして、株主に対して行なう事業報告方法は、書面による報告か、

電磁気的方法によると義務付けられています。


会社法では、営業という言葉は全て事業に置き換えられており、以前の商法の

営業報告書に新たに追加された事業報告書の項目は下記の通りです。


①取締役および監査役の役員報酬等の額
②社外役員に関する事項
③内部統制システムに関する事項
④会社の支配に関する基本方針
⑤剰余金の配当等の決定に関する方針
⑥社外役員報酬の区分


尚、会社法において、個別決算のみの会社の場合の計算書類などの

体系は下記の通りです。

①貸借対照表
②損益計算書
③株主資本等変動計算書
④個別注記表
⑤事業報告
⑥上記に係る付属明細書


上記の①~④を会社法では計算書類と呼んでおり、付属明細書には事業報告について

の付属明細書と計算書類についての付属明細書があります。