販売費及び一般管理費の割合と計画


財務管理において、最も管理しやすいのは、自社の考え1つでコントロール

が可能な販売費及び一般管理費であることはいうまでもありませんが、

財務管理の中でも管理が容易にもかかわらず、販管費が、適切に管理されて

いる企業は少ないようです。


最も困難な売上予算を達成することができたとしても、最も管理が容易な

販管費予算が守られなかったら、会社が計画する利益を達成することは

不可能なので、販管費を管理することは、財務管理の基本といえます。


この販売費及び一般管理費を管理するに当たっても、まずは大きな視点で

現状を把握するべきなので、販売費及び一般管理費の割合を確認すること

は基本中の基本です。


販売費及び一般管理費の割合とは、売上高に対する販管費の比率のこと

を意味しますが、当然、その販管費率が、低ければ低いほど好ましいこと

は言うまでもありません。


この販売費及び一般管理費の比率は、計算しただけでは意味がありません

ので、計算をした後は、何かと比較することが必要です。


比較対象の筆頭としては、販売費及び一般管理費の計画値である、

いわゆる販管費の予算と比較することになります。


この予算との比較作業は、結果を確認することにしかなりませんので、

販管費の予算を守る為には、経費が支出される前に、その経費支出の妥当性や、

予算の枠が残されているか等の確認をする、経費を支出する前のチェック

プロセスが機能していることが絶対条件です。


一般的に、このような経費を支出する前のチェックプロセスが機能していれば、

販管費の予算を守ることは容易なはずなので、手間がかかるとしても、

このようなチェックプロセスを疎かにすることはできませんし、

販管費予算を守る方法として重要なわけです。


続いて、比較対象になりうるのは、同業他社の販管費率平均データです。


やはり、自社の販売費及び一般管理費の割合が、良いのか悪いのかを

比較する為には、自社以外の他社と比較することが最も明確になること

でしょうから、自社の販売費及び一般管理費の比率が、同業他社の

販管費率データと比較して良いのか悪いのかを確認する作業も省く

わけにはいかないでしょう。


次に、販売費及び一般管理費を管理するに当たって重要なことは、

固定費と変動費の把握です。


やはり、会社としては、固定費はできるだけ削減しておきたいところですし、

変動費に関しても、発注先を絞って費用を削減したり、発注先を変更して

費用を削減するべきでしょうから、これらの固定費と変動費の割合が現状

どのようになっているのかは、常に把握しておきたいところです。


ここまでの確認作業が進むと、自社における大きな視点での販売費及び

一般管理費の課題が顕在化してくるはずなので、次は、その販管費の課題

に対して、どうするのかを考える必要があるわけです。


ここで、話題を、販売費及び一般管理費の計画値である、販管費の予算

に戻したいと思いますが、皆さんは、販管費の予算を作成する際に、

各勘定科目の一ヵ月又は一年の合計金額だけを作成していませんか?


もし、販管費の予算を作成する際に、各勘定科目の一ヵ月又は一年の

合計金額だけしか、作成していなければ、販管費を管理するには限界

があります。


何故なら、販管費の予算と実績の数字だけを比較しても、

予算をオーバーしたか、予算の範囲内で収まったのかということ以外、

何も分からないからです。


例えば、広告予算をオーバーした原因が、どこにあるのかを特定する為には、

広告費予算を一ヵ月又は一年の合計金額で作成するのではなく、広告費予算を、

①支払先、②支払内容、③金額、というレベルで、詳細に計画を作成

しておけばよいのです。


そうすると、費用の見積もり段階や実際の費用を支出する時に、

予算と比較をすることができるので、予算を守る効果があったり、

予算をオーバーした原因が、どこにあるのかを特定することも容易なのです。


ゆえに、販売費及び一般管理費の割合を考慮した、詳細な販管費の計画

を作成することが、販売費及び一般管理費の管理の第一歩といえるでしょう。