KPI( 重要業績評価指標)と財務


財務の視点において、企業の経営管理の2大指標としては、利益とキャッシュフロー

であることはいうまでもありませんが、利益とキャッシュフローの2つに共通する

重要業績管理指標(KPI)が売上高です。


企業において、重要業績管理指標(KPI)を管理するのは、経営企画部の役割です。


どんなに、経費を減らして利益を増やそうとしても限界がありますし、いくら回転期間

を改善し運転資金を減らしてもキャッシュフローを増やすには限界がありますので、

利益とキャッシュフローを増やすためには、売上高を増やすことが必要になるわけです。


当然、利益とキャッシュフローを増やすためには、売上高を増やす以外では、

売上総利益率を改善する方法も考えられますが、今回は、売上高を増やすという論点

のみ解説したいと思います。


営業経験のない経営者にとっては、営業マンを管理したり、売上高を増やすという

ことに関しては、ある意味苦手意識がある方もいるでしょう。


やはり、売上高を増やすということに関しては、マーケティングや営業の経験者が対策

を講じなければ、営業経験のない経営者には、どうすることもできないと思ってしまう

こともあるかもしれません。


しかし、営業経験のない経営者でも、財務の視点で考えて、売上高を増やすために

直接できることがあるのです。


ここで、本題に入る前に、売上高についての、そもそも論を押さえておきたいと

思います。


そもそも、売上高とは、どのような性質のものなのでしょうか?


このような掴みどころのない質問をされると、どのように答えるべきか返答に

窮してしまいそうです。


売上高とは、と問われて、はじめに頭に浮かんできそうなことは、営業マンが商品

やサービスを顧客に販売して計上できるものということがあるでしょう。


そして、もう一つは、売上高とは、様々な経営活動をした結果であるとも説明

することができると思います。


これらの2つの答えに共通することは、売上高とは、何らかの事業活動をした結果

であるということです。


ここで、結果というキーワードを見て、ピンときて欲しいのですが、結果を左右する

ことは何かということです。


この結果を左右することは、結果の反対語(対義語)である、「原因」です。


原因と言っても、いまいち抽象的なので、売上高という結果の原因とは、営業マンが

行う営業活動のことです。


売上高は、会社に所属する営業マンが行う営業活動の中身次第で、増えたり減ったり

するのです。


そうすると、売上高を増やすためには、営業マンが行う営業活動をチェックする

必要があるわけです。


しかし、営業経験のない経営者が、営業マンが行う営業活動を管理することなど

できるのかという疑問がでてくると思いますが、結論から言うとそれは可能です。


営業という業務が分からなくても、営業マンが行う営業活動を数値化することは

できるのです。


経営者が、営業マンが行う営業活動を数値化することができれば、営業管理が容易

になることは間違いありません。


また、どんなに営業社員の多い会社においても、営業活動が個人別、部署別、

会社全体で数値により把握できるようになれば、どの営業プロセスに原因があるかも

たちどころに把握することができます。


そして、営業課題を標準化して、自動的に営業課題を抽出できるようにもなります。


これこそが、経営の見える化なのです。


企業経営に携わる方は、財務という結果だけに注目するのではなく、結果の原因にこそ

注目し財務の視点を活かした管理ができるようになる必要があるのです。


このような仕事ができるようになってはじめて、経営者が経営をコントロールする

仕事ができるようになるわけです。


要するに、財務の視点を応用すれば、営業の経験がない経営者でも、営業活動を

管理することが可能なのです。


このように、財務の視点と重要業績管理指標(KPI)である売上高だけをとっても、

財務が果たせる役割は多いにありますので、経営者は、常に、原因と結果という点を

意識して経営をするべきでしょう。


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